この大会は2013年6月に世界遺産に登録された富士山の麓にある山中湖、河口湖、西湖、精進湖、本栖湖を巡る、ウルトラマラソン大会です。
112km、100km、72kmの三部門があり、私は100kmの部にエントリーしました。
100kmの部は、本栖湖を除く4つの湖を回るコースです。
私自身、昨年6月のサロマ湖100kmウルトラマラソンが初の100kmマラソンでしたので、今回が人生二度目の100kmマラソン挑戦となります。
サロマ湖はコースがほぼフラットでタイムが出やすいレースだったのですが、今回の富士五湖はアップダウンがあり、標高も1000m以上あるので、かなりハードルがあがりました。
初100kmは制限時間が13時間の中、12時間45分でゴールしました。このときの目標は完走することでしたので、目標達成。
今回のレースは制限時間が14時間。9時間59分以内でのゴールが目標です。
目標、自己ベスト2時間46分更新!(コースが前よりハードなのに)
これくらいはクリアしておかないと、ハッキリ言って朝8時から公園でウォッカを飲み始める大人よりダメだと思います。
ってことはないですけども、今回は前回と比べ、私自身のカラダのコンディションが良いんです。
レース環境はハードになるけども、マラソンで肝心なのは、外部環境ではなく内部環境なわけで。
前回は足の裏と膝を故障していて、日常歩行で痛みが出ている状況で、テーピングを24本貼って(貼るのに30分以上かかります!)レースに臨みました。
直前3ヶ月のトータル走行距離は「70km」でした。通常なら月間200km以上は走りたいところ。
今回は、故障も9割方治り、月間250km以上の練習を継続して行えている状況。前回と比べ、遥かにコンディションが良い。
総合的に見て、今回の100kmを9時間台で完走するという目標は、前回の初100km完走という目標と同程度の難易度と見ています。
コンディションもそうですが、やはり「一度もやったことがないこと」と「一度、やったことがある」というのは天地の違いで、余裕が生まれるんですよね。
その余裕が仇となることも、多いのでしょうけれど。
何かに挑戦するときは、「余裕を持った状態で、気を引き締めて臨む」のがベストですね。
しかし、現実には、そんな理想的な状態での「挑戦」などは、ほとんどないように思います。
余裕を持った「挑戦」など、あり得ない。それはトライではあるが、チャレンジではない。
チャレンジ富士五湖。
余裕を持ちたいけど、持ちようがない。そんないっぱいいっぱいの状況で、現時点でのベストを尽くすべく立ち向かう。
そんな一切の生ぬるさが排除された世界に立つことこそが、挑戦ではないのかと。
そういう意味では、私にとって今回のチャレンジ富士五湖100kmマラソンは、挑戦ではないのかもしれないですね。
でも、その中で自分のベストを尽くします。
チャレンジ富士五湖。
陸上オリンピアン、侍ハードラーの為末大さんが、現役引退後のラジオでこんなことを言っていました。
「シドニーオリンピックのときに自分は転んでしまったのだけど、転んだあと、全力で走りきるということをしなかった。
ああ、もうダメだな、そんな感じで、なんとなく走る自分がいた。
自分の陸上哲学として “どんなことがあっても、全力を出し切る” ということを抱いてずっと走ってきたのに、シドニーでは、自分はそれをしなかった。
別に、順位もタイムももう関係がないレース。見ている人は、『転んじゃったんだ、あ~あ』としか思わないと思う。
でも、自分は『自分がベストを尽くさなかったこと』を知っているんです」
↑
チャレンジ富士五湖。
陸上オリンピアン、侍ハードラーの為末大さんが、現役引退後のラジオでこんなことを言っていました。
「シドニーオリンピックのときに自分は転んでしまったのだけど、転んだあと、全力で走りきるということをしなかった。
ああ、もうダメだな、そんな感じで、なんとなく走る自分がいた。
自分の陸上哲学として “どんなことがあっても、全力を出し切る” ということを抱いてずっと走ってきたのに、シドニーでは、自分はそれをしなかった。
別に、順位もタイムももう関係がないレース。見ている人は、『転んじゃったんだ、あ~あ』としか思わないと思う。
でも、自分は『自分がベストを尽くさなかったこと』を知っているんです」
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少年野球指導の現場にかけっこを教えにきてくれた為末さん(私、いちばん得意なスポーツは野球)
為末さんが本当に伝えたいことはこの後続くのですが、まあそこはさておき。
本当に自分のベストを尽くしたかどうかは、他人には絶対にわからないことですよね。
でも、自分のことは騙せない。
どんなに頑張っても、報われないこともある。
結果が出ないことも、評価されないこともあるけれども、それでも自分自身が「ベストを尽くした!」と言い切れたとしたら、そこには得も知れぬ心の状態が、思いもよらぬ心象体験が待ち受けているのかもしれません。
それを体験したい、その神髄に触れてみたい。
私が走る理由も、そんなところにあるのかもしれません。
ということで、本当は今回のレースに持参する補給食やシューズや時計について色々と紹介する記事にしようと書き始めたのですが、それについては次の記事でベストを尽くしたいと思います。
為末さんが本当に伝えたいことはこの後続くのですが、まあそこはさておき。
本当に自分のベストを尽くしたかどうかは、他人には絶対にわからないことですよね。
でも、自分のことは騙せない。
どんなに頑張っても、報われないこともある。
結果が出ないことも、評価されないこともあるけれども、それでも自分自身が「ベストを尽くした!」と言い切れたとしたら、そこには得も知れぬ心の状態が、思いもよらぬ心象体験が待ち受けているのかもしれません。
それを体験したい、その神髄に触れてみたい。
私が走る理由も、そんなところにあるのかもしれません。
ということで、本当は今回のレースに持参する補給食やシューズや時計について色々と紹介する記事にしようと書き始めたのですが、それについては次の記事でベストを尽くしたいと思います。