その子は次の日に空に上がりました。
苦しんで苦しんで…
まだ若い命が消えました…
ご冥福を祈ります。
ペットショップで売買されている子達の中には、正しい知識と管理で交配された子ばかりでは無く、遺伝的に問題を持っている親を繁殖に使って、その因子を持つ子が平然と売られている事が有るそうです。
買う側にはそれは分かりません。
家族になって一緒に暮らして、何か様子が変だと気づき、初めて遺伝病と分かることがほとんどです。
その時の苦しみや悲しさは計り知れません。
全て営利主義の生み出した罪です。
この件を知った時、私が初めて家族に迎えたワンコ、キャバリアの事を思い出しました。
その子はペットショップで売れ残った子でした。
初めて飼うワンコでしたので、私自身あまり知識がなかったのですが、本当に身体の弱い子で、どれだけ病院に通ったか分かりません。
その頃の私の知識は、雑種犬は丈夫、純血種はひ弱ぐらいの知識でしたので、「やはり純血種は弱いんだなぁ」と思っていました。
ある日血統書をよく見たら、この子はインブリード(母親犬✖️息子犬)された子でした。
その当時読んだ本の中に、ブリーディングとして犬種の特徴の良さを引き出すために、そういう交配の方法も有ると載っていました。
しかし血が濃いとリスクも多く、悪い事も顕著に出てしまいます。
勿論病気を持つ犬同士のブリードはタブーです。
当時の犬の飼い方の本でさえそのことが書いてあります。
その結果が…現在におけるパピーミルの問題、遺伝病などの問題に繋がります。
今でも野放し状態のペットの交配、繁殖。
お金さえ出せば、それほど知識のない一般家庭の人でもブリーダーになれる日本です。
私自身、過去に「メスなら交配して子犬産ませればいいのに。私が売ってきてあげるよ」と、ペットショップの人に言われたことがあります。
「可愛い子の行く末が心配だから無理!」とその時は断り、避妊させました。
病弱だった最初のワンコ。
キャバリアのレディは、6歳の時肝臓ガンになり亡くなりました。
最後の日、やせ細り、動けなくなった身体で、飛んで帰った私に歩み寄ろうと、必死でもがきながら起きようとしました。
家族のみんなが帰るのを待ち、みんなにお別れを言って安心したように息を引き取りました。
レディの事は今となっては何故あんなに弱かったのか知るすべも有りません。
ただ、身勝手な人間の犠牲になる子達が、今後増えない事を願うだけです。
生体売買、秩序の無い繁殖に一日も早く規制を!
幼い息子とレディ
昔の思い出写真です。