今日も無事に夜を迎えて
ほっとしています。
夕食のからあげを揚げながら
なんていい時間なんだろうと
思いました。
下ごしらえをしておいた
鶏肉に片栗粉をつけて
黙々と油のなかへ落として
いきます。
揚げている音とわずかに
聴こえる換気扇の音、
そこへご飯の炊けた音が
聴こえると、今日の夕食は
間違いなくおいしいという
ことが約束されたかのよう。
揚げたてのから揚げに
炊きたてのご飯は、
いつもなにかとしらある
悩みや疲れが少しの間だけ
消えて、平和とおいしいしか
ない時間。
そして、おなかいっぱいに
なったらホットカーペットに
ごろ~んと寝転がります。
そのまま大奥の録画でも
みようかと思いテレビの
リモコンに手を伸ばすと、
視界にはいるのは家族の笑顔。
なんて幸せで平和な空間。
もう少しだけ、洗い物のことは
忘れていようと思った夜でした。
家を出てからしばらくの間は
毎日が初めてのことばかりでした。
ひとり親としての生活、役所での
やり取り、調停…不安の塊では
あったけれど立ち止まることも
できず、進んでいるのか後退している
のかもわからず走っていたのだと
思います。
283話まで無料です
最後の最後までお読み
頂きありがとうございます。
悩んで何もできなかった日は
悩むことをがんばった日
だから、疲れた心をゆっくり
やすませてあげられますように。