『返信をするべきか』
なぜ瑞月さんが私と
会いたいというのか、
思い当たることが
まったくなかった。
貞彦さんに利用されて、
私にそんなメールを出した
のではないかとも少し
思う。
だけど丁寧に書かれて
いるメールには、貞彦さんが
出世から外れて違う部署へ
移動したり、ホームパーティーを
していた当時の仲間も離れて
いったというような事も
書かれていて、貞彦さんに
協力をしてあげようと
思っているような内容では
ない気がする。
瑞月さんが悪い人ではない
ことは確かだけど、人を
利用するのが上手なのも
貞彦さんだから、1人で
判断するのは止めようと
思いサバ子へ連絡した。
サバ子は夜、ぷう助が
眠った後に、缶ビールと
スルメイカが入っている
コンビニの袋を持って
うちに来てくれた。
グラスにビールを
注ぎながら
「どーせぷう助のために
酔わないよう半分しか
飲まないんでしょ」
といいながら渡してくれて、
残り半分のビールが入って
いるサバ子の缶と乾杯する。
そのまま片手にビールを
もって一緒にメールを
読むと、サバ子も最初は
貞彦さんが何かを仕掛けて
きたのではないかと疑って
いたけど、メールを読んだ
ら無言になり、私は飲み物を
麦茶に変え、サバ子は2本目の
ビールをあけた。
「貞ちゃんが仕掛けて
きているようには見えない
けど、瑞月さんっていう人、
何かいいたげで気になるよね…」
「瑞月さんは控えめな
人で、そんな人が
子供を連れて失踪
したと言われている元
仕事仲間の妻にメール
してくるなんて、よほどの
ことがあるんじゃないか
っていう気もする」
いつもは即答ではっきり
ものをいってくれるサバ子
だけど、しばらく色々な
案をだしながら話し合い、
私から当たり障りのない
返信をしてみる事に
なった。
それで返信がくるようなら
もう1度考えるという事で、
すぐに瑞月さんへ挨拶と
短い近況を送ってみる。
今更メールを返信した
ところで返事がくるの
だろうかと思ったり、
来ない方が何事もなく
終わるからいいなとも
思う。
そして翌日の夜、メール
ボックスをひらくと
返信がきていた。
↑瑞月さんと奥さんの事。
☆過去のお話になります。
☆個人の特定につながらないよう
一部の表現をかえています。
ランキングに参加しています。
クリックしていただけると
励みになります。
いつも応援ありがとうございます。
【漫画への経緯と思い】
定期的に下絵を送って頂き、
自分の書いた言葉の意味が
間違っていないか、言葉と
絵が組み合わさることで
伝わる力が増し、逆に
それが個人の特定に繋がって
しまうことにならないよう
意識して、言葉を変えたり
しました。
漫画家さんがどんな方
なのかは何も知らないの
ですが、漫画には私が
文字として書いていない
けれど伝えたかった情景や、
思いが描かれています。
それだけ漫画家さんが
このブログを深く読んで
くださっているのが伝わり、
感謝しかなく、下絵を受け
取るたびに胸がいっぱいでした。
明日に続きます。
バナーの下絵は
株式会社パルソラ様の
提供です。
【お気に入りの絵本です】
保育園や幼稚園でもみかける
絵本です。
電車が大好きというわけでは
なくても、男女関係なく
みんなが楽しく読めます。
蒸気機関車で出発すると、途中で
新幹線や貨物列車を見つけどんどん
連結していき、線路が切れていれば
つないで、夢のような電車の旅をします。
この絵本のすごい所は、色々な
電車が登場して連結していく
なかで、連結した電車は
それぞれの特徴的な役割を
はたしてくれるので、電車好きな
男の子の心にもしっかり届きます。
他にもシリーズがあり、夢の
ような旅となっているので、
この絵本から出発することを
お勧めします。
最後の最後までお読み頂き
ありがとうございます。
やりきれない思いで
いっぱいになってしまう
心でも、落ち着いて自分の
やるべきことができる明日に
なりますように。