貞彦471話 『夢は何歳でも大きい』
大学病院へ問い合わせの
メールをしてから2日後、
返信が来た。
ぷう助がお世話になった大学
病院では寄付をする先が
いくつかに別れているとの事。
大学で病気の研究や学生たちが
学ぶための寄付、病院の建物や
設備を最新のものにする寄付、
特定の科、部門への寄付。
そして小児科への寄付は現金が
1番良く、物は例え新品でも
その都度、受け取れるかの
対応や消毒作業などで手間が
かかってしまうため、できるだけ
控えて頂いているという
お返事。
とても丁寧なお返事を
頂き、これで間違いなく
お金を送ったほうがよい
ということがわかったから、
小児科へ寄付の希望を
返信した。
その翌日、寄付係から
来たメールには振込先と、
私の名前を病院の定期的に
発刊される会報のような
ものに乗せてよいかという
質問、税制上の優遇措置に
ついて書かれていたけど
全てお断りする。
名前は今後も誰が目に
するのか、わからないものは
気をつけなくてはいけないし、
税の優遇は、優遇してもらう
だけの税金をおさめて
いないから必要ない。
なんとなく私が寄付
なんてできるのは
人生でこれが最後かな
と思った。
これからは、ぷう助が大人に
なって私の元を離れる
まではずっと節約生活で、
ぷう助が巣立ったら今度は
年金で食べていけない
らしいから、老後の貯金を
貯めなくてはいけないし
一生、こういう暮らしな
のかと考える。
だけど、それならまだ良くて
他の人よりも体力がない分、
仕事もかぎられているし、
加齢で体調不良も増えて
いくだろうから、老後の
資金を貯められるくらいの
力が残っていたらマシなの
かもしれない。
そこまで考えたところで、
寄付の問い合わせをした時は
「明るい未来がある!」
なんて思っていたのに、
考えが暗くなっていることに
気が付き、ずっと願っていた
前向きな夢も思い出してみる。
今度、もっと大金を手に
したら寄付じゃなくて、
それを元にお金を生み出す
手段に変えて、継続的な
支援ができるようにしたい。
雇用を作れたら、私の
ような事情をもった人に
仕事をお願いできるし、
そうすることが母子家庭の
子供を救うことにも繋がる。
私の後半戦になっている人生、
どこまで夢が叶うだろうか。
ぷう助が世界中のバスに乗る
という夢と同じくらい
私の夢もそうとう大きいなと
思った。
☆まだスマホがなく携帯電話が
主流の時のお話です。
☆個人の特定につながらないよう
一部の表現をかえています。
☆メッセージをたくさんいただき
ありがとうございます。
お返事がとてもおそくなって
しまいすみません。
あたたかいお言葉に感謝で
いっぱいです。
本当にありがとうございます。
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【お気に入りの紹介です】
ブログでご紹介している
『ねこはるすばん』を描いている
町田尚子さんの絵本です。
ずっとネコヅメのよるをご紹介
したかったのですが、楽天で
確認すると、いつ入荷されるか
わからず、ご紹介できる日を
待っていました。
道を歩いていると、たまに
今日はよく猫を見かけるな…
という日があるのですが、
この絵本を読んだ時、
道を歩く猫たちのひみつを
知ったような気持ちになり
ました。
ねこたちが大好きな、ある夜の
お話です。
最後の最後までお読み頂き
ありがとうございます。
毎日ベッドの上で過ごして
いる人が素敵な夢を見られる
夜になり、明日笑顔がふえますように。