貞彦133話  『薄気味悪い日』

 

 

ぷう助の微熱と咳は
翌日も治らず、病院へ行き
風邪薬を飲みながら4日が
すぎた頃、微熱は下がり
咳だけが続いた。

不動産には、契約の日を変更して
ほしいというお願いをしたところ、 
いつでも大丈夫という返事を
頂いている。

普通に賃貸を探している
人には紹介しない物件だから
急がなくていいとの事。

そういって頂き私の不安も
消えて、保育園へ行けず
咳をしながらも、つまらなそうに
遊んでいるぷう助の相手を
していた夕方、貞彦さんが
いつもより20分も早く帰宅した。

時間に正確な貞彦さんは
残業で遅くなる事はあっても、
早くなることは体調不良
以外ほとんどない。

けれど、リビングにきた
貞彦さんは、体調が悪そうな

感じでもなく夕食を食べ始めた。

過去にこういうことが
あったのは会社に出勤後、
午後から出張だった時や
早退して病院へ行った
時で、どちらも会社からの
帰宅ではない時。

でも、今回はどちらでも
ないような気がする。

貞彦さんが出張の時は
決まった色のネクタイをして
いくけど、今朝はいつもと
同じ色だったし、病院へ
行くほどの事だったら、
事前にその体調不良を私にあたり
散らしていくか、帰ってきた時に
『病気になったのはまぁみのせい』
というはず。

そう思った時、違和感を感じた。

いつもはリビングにきた
瞬間に文句を言いながら
食事を食べ始めるのに、
何もいわず無言で
食べている。

文句なんて言われたくは
ないけど毎日、悪態を
つくのが普通になっている
人が何も言わないのは気持ち
が悪い。

食事を食べ終わった
後にでも、まとめて言ってくる
のかなと思ったけど、結局
無言のまま自室へ戻って
いった。

そして翌朝、貞彦さんの
部屋にあるゴミ箱の
ゴミを捨てるために
取りに行くと、ゴミ箱の中
には会社の帰り道にはない
コンビニの袋といつも飲む
コーヒーの缶が捨てられていた。

どこへ行くのも勝手だけど、
なぜいつもの悪態や文句まで
なくなるのだろうと
薄気味悪かった。

 

 

☆まだスマホがなく携帯電話が主流の時の

お話です。

現在は離婚して平穏に暮らしています。

 

☆個人の特定につながらないよう

一部の表現をかえています。

 

 

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最後の最後までお読み頂き

ありがとうございます。

明日も嬉しいことがいっぱいある

日になりますように。