歩道を歩いている時、点字ブロックの上や近くに自転車や看板などが置かれているのをみたことはありませんか?
目が見えない・見えにくい視覚障がいがある人たちにとって、点字ブロックは次に進む方向がわかる道しるべのようなもの。
それを通せんぼしてしまったら、わからなくなってしまいます。
点字ブロックステッカーを配る一番の目的は、点字ブロックの重要性をひとりでも多くの方に知っていただくことです。
このコーナーでは、ステッカーをお渡しした方のご紹介しつつ、2022年からは点字ブロックや視覚障がいにまつわる話もご紹介しています。
みなさんは、白杖の先で前を確認しながら歩いている方に出会うことはありませんか?
また「アイメイト」と呼ばれる盲導犬と一緒にいる方に出会うことはありませんか?
困っている、迷っている、このまま進んだら確実に危ない、それがわかっていてもどのように声をかけたらいいのか迷うことはありませんか?
今回は、駅や街の中で目が見えない、見えづらくて困っている方に伝わりやすい「声かけ」について5月と6月の2回に分けてご紹介します。
その前に、こんな思い込みを私達はしていないでしょうか。
日本赤十字社のホームページに記載されていた中から、私の考えも補足してご紹介します。
① 視覚障がいの人は「耳が良い」
目で情報を取ることが出来ない分、耳や他の感覚器を使って情報を取ろうとします。
そのため目で情報を得る人が聞きのがしていまうことも聞こえることがあるようですが、周りのざわつきなど環境によっては、耳で情報を得られないことがあります。
② 点字ブロックがあるから大丈夫
視覚障がいの方の歩行を支援するスマートフォンアプリが色々開発されています。
以前、この番組でも取り上げた「コード化点字ブロック」もその一つ。
他にも色々と新しい機器やアプリが作られているのはありがたいことだと思いますが、まだ全ての点字ブロックで対応されていないことや、今後色々なアプリが出てきたときに「ここでは使える、あちらでは使えない」という混乱が生じるのではないかという懸念もあります。
また、そもそも点字ブロックは「進めるかどうか」「止まれ」の2つがわかるもの。
止まったところがバス停なのか、横断歩道なのかという区別は付きません。
点字ブロックがあって助かることはあるけれど、それで全てを補えるわけではないということです。
③ まっすぐ歩ける
まっすぐ歩けるのは、目から入る情報があるからです。
安全なところで試しに目隠しして歩いて見てください。
ほとんどの方がまっすぐには歩けないでしょうし、途中で大きな音や つられるような香りがあると、そちらに注意を持って行かれて、その位置からズレて歩いていきます。
④ 盲導犬は万能
盲導犬は使用者の指示によって歩いています。
行き先をいえば連れていってくれるわけではありません。
盲導犬が自ら、エレベーターやエスカレーターを探して使用者を連れていくことはできません。
という思い込みです。
当てはまることはありましたか?
とはいえ、声を掛けることも勇気がいります。
声を掛ける言葉に困る、不審者と思われたくない、伝えられる自信がない、など。
そこで、私が調べて実際に使ってみた「声かけ」について、次回ご紹介します。
参照)
ひとり歩きの視覚障害者に積極的な声かけを!(日本赤十字社 HP)
声のかけ方 サンプル集(アイメイト協会)
目の不自由な人の誘導方法まとめ(日本点字図書館)
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2023年5月5日(金)20時30分~20時45分 調布FMにて放送です。
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