グッドジョブだ。資源確保は思いつかなかったが、その通りだ。化石燃料もそうだし、食料、農地もそれに含めるとよいだろう。
b
僕は、民主党の代表選では、野田さんを支持している。
政治は今代表選でもちきりで、本人もそうした活動をしたいのだろうが、今まさに円高が進行中で、早急の対応が必要な時に、財務大臣としての職務を優先するのは、立派なことだし、当然のことだと思う。
郵政選挙のとき、みんな官邸を出払っているとき、官邸にとどまり、一手に行政を引き受けた細田官房長官は、影の最大の功労者と評され、アメリカから歴代最高の官房長官と評されている。僕はこういう人が好きだ。
野田さんは、アピールはしないが、論理的で落ち着いた答弁を好感していたし、落ち着きがある割に情熱家で人情家で苦労人とのことだし、また、教育や歴史観の保守的なスタンスも個人的には好きだった。何より、増税も大連立も日本の為に必要なことだし、それを不利を承知で堂々主張するところを好感していた。谷垣さんも、目立たず弱腰、と言われ、あまりアピールするタイプでないが、慎重で冷静で、風に流されない有能な人だと思うが、野田さんとどこか通じるものがあり、谷垣さんがエールを送るのも分かる。鳩山、菅と際物が続いた後は何より冷静で慎重でかつ力強い政治家が求められ、野田さんのような人材こそ必要だと思っていた。
残念なのは、大連立について、自民党が受け入れない方向に傾いた為、大連立の主張が不利に働き、増税の主張も正しいが、票は得にくく、理論的すぎて風に取り残されてしまったことだ。この状態だと、3党合意も守られない可能性があると思われ、日本の為に大きくマイナスだ。自民党は欲張りすぎで、長期的に失敗だと思う。一方、この裏には、前回の選挙で落選した同志の怨嗟の声があり、二大政党制が大連立を邪魔しているという背景もあるのだろう。政治とは、妥協の芸術であることを考えると、二大政党制、とくに、選挙で一方が勝ちすぎる、ということは、一方を非妥協的な態度に追いやり、決して良くないのだろう。これももし、自民、民主半々ぐらいなら、まあまあという話にもなった気がする。
石破さんのこの意見に賛成だ。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/110824/stt11082422360016-n1.htm
大連立という必要な方向を阻んでいるのは、無意味な対立軸を作り出す小選挙区制に問題があり、政党より個人の力量が問われる制度で戦い、信念による再編を行い、また柔軟な妥協を可能にする方が、本当は良いことだと思う。その際に、小沢・鳩山路線の是非は有効な対立軸になりうる。(僕は、政策的には、反小沢支持だ。)ただ、残念ながら中選挙区制での選挙は現実難しいだろうな。
あと、小沢詣で、とか違うんじゃないか。それこそ民主党が昔さんざん批判し、それがおかしいから民主党を作った、という、いわゆる永田町の理論だし、小沢・鳩山路線の是非は、正に問われるべき対立軸だと思う。小泉純一郎は、永田町の論理を無視して、大衆に訴え、総裁選を勝ち抜いたが、二大政党制は、党首力が選挙での勝利の決めてなんだから、たとえ、代表選であっても、実は大衆に訴えた方が、それが間接的に党首力にあやかりたい議員に影響するから、戦術的に正しいのだ。彼らは、小泉さんの何を見てるんだろう。
個人的には、前原さん、枝野さん、などさわやかに見え、まあ嫌いじゃないが、なんとなく自分の顔を鏡で見ている政治家のように見え、不屈さに欠けるような気がする。今回の前原さんの動きはちょっとがっかり。政策の上での成果の印象はあまりないし、今も何をやりたい人なのか良く分からないし、小沢さんと協調とか、更によくわからない(これがフェイクなら、優れた術数家だと思うが、前原さんってそういうタイプに見えないし、そういうのは彼の爽やかなイメージを崩すからうまいやり方でもあるまい)。なんとなく周りにいわれてその気になった、という感が抜けないし、それで野田さんを支えない、というのも筋として違う気がする。(まあ、そのまま野田さんを支えても、野田さんが勝つ見込みが低く、変な人が党首になってしまうことを避けるため、自分が出た方が可能性が高くなる、と、それなりに計算して、それなりの大義名分をもってやった、ということはあり得る。)
個人的に期待しているのは、知る限り、野田さんの他、石破さん、岡田さん。岡田さんも、あえて幹事長というジョーカーを引いてしまった為に、今回の代表選に出られないのも気の毒だ。普天間、幹事長引き受け、大連立とマニフェスト見直し、小沢処分見直し反対、特例公債法等等の対応、管政権の補佐と幕引き、など、客観的必要性に基づき、論理的で冷静な対応、後片付けを着実にこなしている、こうした冷静さと実行には、実は強力な意志がいるものだ。(ところで小沢さんの処分見直しは、小沢さん好き嫌いはさておき、論理的に見て、見直さない、というのが正しいと思う。有罪が確定していないのに、起訴だけで処分、というのがそもそもおかしい、という主張ならよい(実は僕もこの考え)、ただ、党として組織で決めたことを、政治権力の問題で覆す、というのは違う。例えば見直した後で、裁判で小沢批判が報道で盛り上がり、有罪が確定したら、党は大打撃だぜ。)
仙石さんも今の時代珍しく悪役を引き受けることをいとわない太さがあり、また、政治には術数も必要だと思う。(衆議院に勤めている友達が、民主党は、正義の味方になりたい人が多く、青木幹雄みたいな、悪人上等、という人材は少ないそうだ。傍目に見た印象でもそう思う。)また討論番組などいいてても、かなり視野が広く、ロジカルで、頭のいい人だと思っていた。本人もネタを提供しすぎだが、メディアも悪く書き過ぎていると思う。
多分、岡田さんは、野田さん支持なんじゃないかと勝手に想像する。そして、二人とも大連立が必要で、政権交替した後は、自民党と民主党という無意味な分割をやめ、物事が決まる仕組みを作り直さねばならないことを痛感し、だから、まず大連立が日本の為に必要だ、と思っているのではないか。少なくとも彼らは今の民主党政権みたいな状態を作る為に、長年野党として戦い続けてきたわけではないだろうし、本人たちもまさにこんなはずじゃなかった、なぜ自分たちは物事を決めることができないのか、と思っているのではないか。石破さんは、上記ではまさにそういう意見だし、谷垣さんもそう思っている気がする。僕も賛成だ。