髪の知識!Part14 メラニン色素とヘアダイ | 美容師の独り言 Liebevoll

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アラフィフ美容師の呟き
身体を鍛えながら
気ままに生きてます。

さて、今回は更に上を目指す
美容師さんにも再確認の意味で
読んで欲しい内容です。

私自身、カラーリストとして仕事をしてたころよりも
かなり意味のある内容です。

まず人種を問わず白髪以外の髪には
コルテックスにある色素メラニンによって決まります。
メラニン
ユーメラニン(eumelanin)とフェオメラニン(pheomelanin)の2種類
アミ ノ酸のチロシン(Tyrosine)とDOPA(dihydroxyphenylalanine)
DOPAはチロシン と酵素のチロシナーゼ(tyrosinase)から作れ
メラニンは紫外線吸収剤として生体を紫外線から守重要な物質。

ユーメラニンは、黒~ダークブラウンの色素で
人間の黒髪や目の網膜に存在します。
約100個ぐらいが連なり(高分子)、タンパク質が結合した
網目状不溶性物質です。
フェオメラニンは、黄色~レッドブラウンの色素で
赤い髪の毛や赤い羽根に存在します。
小さな分子でアルカ リ水溶液に溶けます(trichromes)
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メラニンは皮膚の奥深くにあるメラノサイト(melanocytes)で作られ
1μmの大きさのメラノソーム(melanosome)内で
10 nmの大きさの粒状の色素の固まりとして作られます。
メラノサイトで作られたメラニンはすぐに他の細胞に移されて
表面に移動しますので、メラノサイトにはメラニンはありません。

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メラニンは日焼けした時にできるものと同じです。

メラノサイトは
紫外線[UVA(315 ~400 nm)とUVB(280~315 nm)]による刺激を受け、
メラニン粒子を作りますが、この段階ではピンク色です。
メラニンは皮膚の表面に向かって移動し
表面に近づくと紫外線 (UVA)の照射を受けて酸化され
黒くなっていきます。
若いときにはメラノサイトがメラニンを多く作って供給しているので
髪の毛は黒いですが、年齢と共に
メラノサイトが弱くなりメラニンの生成が減少し白髪になります。

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一般的にヘアダイと呼ばれるものは
1剤と2剤を混ぜることで過酸化水素水が分解され
水と酸素が発生します。
このときの酸素の力を借りて
メラニン色素の分解と科学色素の酸化重合が起きます。
メーカーにもよりますが
基本的に、ブリーチの作用のほうが速く
酸化重合は比較的ゆっくり起きます。
ですので時間をしっかり置くことが大切になります
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このときに時間をあまり置かないと
酸化重合も不充分で色もちが悪かったり
発色そのものがしなかったりします。
美容室では時間差で塗り分けることもありますが
本来はカラー剤は、しっかり時間を置くことが大事。
ですから、薬剤に幅があり強さも変えられるのです。

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*代表的な酸化染料の反応の仕方です

さてさて、ここで余談ですが
上記にも述べましたが
すべての人種に共通しているメラニンです。
しかしながら髪の中に存在する
2つのメラニンのバランスで
アジア人のような黒髪になったり
欧米人のアッシュ系の色合い
ブロンドや赤毛など様々な色になります。
決してグレーや緑や青が
もともと存在するわけではありません

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っとこのようなイメージです。