『わたしのいないテーブルで:デフ・ヴォイス』【夏休み読書感想おススメ本】と#節電のためにしてる事 | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

節電のためにしてる事

 

なんとなくつけっぱなしにしてたテレビを、観ないようにした。

夕方のニュースのようなものとか。

 

 

本当に観たい番組が、

はっきり自分なりにわかって

良かったと思うてます。

 

 

え?

映画観てるやんかって?

映画は観ますよ!

生きる糧ですもん。

電気代の事なんぞ知るか。

(趣旨から離れてるでー)


 

夏休み読書感想文のおすすめ本。

対象者、

高校生。

本をよく読む子なら

中学生から。

 

 

『わたしのいないテーブルで:デフ・ヴォイス』

上矢印

読みました。

 

 

 

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/4488028489

 

 

手話通訳の仕事をしている荒井。

彼は両親が聴覚障碍者で、

本人は正常な聴覚を持ったコーダである。

 

そして荒井の下の娘もまた聴覚障碍者だった。

 

時はコロナ真っただ中。

ろう者のある女性が、

母親(聴者)と諍いの上母を刺してしまうという事件が起き、

荒井は手話通訳士としてその事件にかかわることに。

 

母と娘の間に何が起きていたのか。

事件を紐解いていくと、

そこには哀しみと憤りの原因があり…。

 

 

 

コーダの存在を知ったのは、このデフ・ヴォイスシリーズで。

 

 

シリーズものなので、

出来れば順に読んでいってほしいのですが、

そしてどの話も、

読書感想には適していると思うのですが。

 

 

とりあえず、この本を。

 

 

あらすじに書いた母娘傷害事件だけでなく、

ろう者のおばあちゃんと聴者家族の間で生じた遺産相続問題の話や、

ろう者である次女の公園ルールの話などにも触れられており、

文章を読みなれていない人には少々難易度が高いかもしれません。

 

 

その分、

テーマが明確です。

 

 

テーマは「家族」。

もっと言うなら

「ディナーテーブル症候群について」…です。

 

 

ディナーテーブル症候群とは、

ろう者は家族の会話に参加できないことが多々あること。

家族に限らず聴者の会話の中にろう者が入っていけないこと…。

詳しくは、調べてみてください。

 

 

デフ・ヴォイスシリーズを読むまで、

ろう者が何に苦労して困っているのか、

想像はついてはいても、実際に困っていることが良くわかりませんでした。

みんなそうだと思います。

 

 

「そんなところで困ってはったんか!」

「そういうところが問題やったんか!」

 

 

この本では、

ブランコの順番を守れなかった次女が、

並んでいた子たちから責められるシーンがあります。

 

 

次女は手話で

「ごめんなさい」

と謝るのですが、

手話を知らない子供はポカーンだし。

手話の存在だけは知ってる親御さんは、

「順番を譲って『あげなさい』」と言って子供たちを連れ帰るのです。

 

 

ここにはいろんな問題が内包されていて。

耳の聞こえない子だから、可愛そう。

だから順番守れなくても仕方ないよね。

それに関わり合いになりたくないし。

 

 

それはそれで正しい選択の一つではあるでしょう。

否定はしません。

 

 

そこでテーマです。

あなたならどうしますか?

どうしたらいいと思いますか。

どうしたら通じ合えるのでしょう。

「わからない」と言う解もまた正解なのではありますまいか。

 

 

傷害事件に関しては、泣けます。

言葉が通じないもどかしさ。

どうせ通じないからと言う諦め。

通じないがゆえに、心の中でじわじわと育っていく負の感情。

 

 

難易度の高い小説ではありますが、

登場人物に心を寄り添わせればすんなり物語に入っていけるかと存じます。

 

 

多分きっと、

こういう小説を選ぶ人は少ないだろうから、

そういう意味ではおススメです。

「なろう系しか読んだことないねん」

あ…うん…がんばってみよか?

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