『うたかたモザイク』【読書感想】と#明日の予定は | 映画でもどうどす?

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映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

明日の予定は

 

忘れていなければ。

豪雨でなければ。

 

 

JAの地産地消フェアに言って野菜を買ってくる。

 

 

 

推し作家、

一穂ミチさんの短編集。

どんだけ引き出しがあるんだ!

びっくり致しますよ?

そんな一冊。

 

 

『うたかたモザイク』

上矢印

読みました。

 

 

 

出典:https://www.amazon.co.jp/dp/B0BYYZJP81

 

 

13篇の、

甘く、

スパイシーで、

苦い、

塩味のあるストーリー。

 

超絶お気に入りは。

 

いつの間にか食事をとる人たちの間に入って、

ご相伴にあずかる

怪異の話。

ずいぶん昔から現代まで脈々と存在し続ける怪異が最上に美味だと思うものは。

『ごしょうばん』

 

ある日線路に落ちた主人公。

GANTZになるか思うたら、

猫に転生してもうた。

しかも飼い主は生前妻やった人やん。

転生猫には一回だけ

人間の言葉を使う機会があるらしくて…。

『神様はそない優しない』

 

 

一穂ミチさんはマジでうまいと思うの。

ほろほろ泣ける話から、

ぞわっとする話まで。

 

 

『神様はそない優しない』はタイトルからも分かるように、

大阪弁で語られる第二の人…猫生の物語。

 

 

ユーモアとペーソスに溢れ、

最後の最後で、

そうやったんか、うるうる泣くうさぎ…となる傑作。

 

 

猫は人より寿命が短いから、

猫に生まれ変わってもまた愛しい妻を置いて逝かねばならない。

 

 

そんな猫生終了間際に、

妻にかけた一言が泣ける。

もっと美談に出来る言葉あるやん、って?

 

 

ちゃうねんて。

その何気ない日常の言葉だからこそ、

琴線を掴まれるねんがな。

 

 

この言葉は。

『ヒメアノ~ル』の

「お母さん、麦茶持ってきて」と同じくらい涙腺を刺激。

 

 

一生は日常の積み重ね。

言うべき言葉も、

言わなくちゃいけない言葉も、

星の数ほどある中で、あえてのこれ。

 

 

神さんは、

そないに優しゅうないけれど。

そないに人のことに気配りしてるわけちゃうけれど。

 

 

その一言は、

確実に心に突き刺さる。

あまりにもありふれた言葉だからこそ余計に。

神さんの粋な計らいやろか?

 

 

『ごしょうばん』は、

おいしいものを食べたいと突き詰めた結果、

おまえはそれを望むように、

願うようになるのか。

 

 

やはりお前は怪異なのだな…となる一遍。

 

 

ぞわわわわ、え?深読みしたらむっさコワイヨ?な

『レモンの目』も

その悲しみは優しさと一体になっている…な『透子』もお勧め。

是非とも!

 

 

タイトルが

「うたかた」で「モザイク」なのがぴったし!

センス抜群よ。

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