女神の継承(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

  ■あらすじ

 

 

●ニム…祈祷師。

●ノイ…ニムの姉。

●ミン…ノイの娘、若くてきれい。

●サンティ…強力な霊能力者。

 

 

タイの田舎に取材クルーがやってくる。

この村で古くから信仰されている女神・バヤンの「よりしろ」であるニムを取材に来たのだ。

 

 

ノイの旦那さんのお葬式に向かうニムと取材クルー。

ニムは「ノイの夫の家系は男が早死にする家で、つい先日も長男のマックを亡くしたばかり」だと教えてくれる。

 

 

葬式の後、来訪者たちが集まってわちゃわちゃしてたら、

いきなりミンが暴言マスターに。

 

 

ニムはミンが盲目の老婆からじっと見つめられている現場を見てしまう。

老婆は翌日シボンヌ昇天

 

 

不穏になってきたぞーん。

 

 

ミンは突然生理が始まったり腹が痛くなったり頭痛がひどかったり体調が悪化。

ノイもニムも継承する前は体調がひどく悪くなってたし。
「バヤンがミンを継承者にしたのかも」
ノイは勝手に思い込む。
 
 
ニムは、どうもバヤンじゃないような気がする…と亡くなった兄のマックのことを調べてて、ミンとマックがデキてたことを知る。
お兄ちゃん亜美の関係やん!
しかもミンとマックは実の兄妹やないのん。
なんぼ愛しくてもマックの霊には帰ってもらわな。
 
 
ミンは職場に男を連れ込んでたのを監視カメラで撮られてて職場解雇。
ますます異常になっていくミン。
 
 
自殺未遂まで起こしたミンのことを案じたノイは
「継承させたら元通りになるに違いない」
と思い込む。
 
 
ニムがなかなか手を打ってくれないことに焦り
わけわからん祈祷師に頼んでバナンを継承させようとするが、ニムが乱入。
「勝手なことしてんなやムキームカムカ
直後ミンは行方不明になる。
何とか探し出したものの、ミンはもう以前のミンではなかったん。
 
 
ニムは自分より力のある霊能力者サンティに協力を仰ぐことにした。
サンティによると、父方の「ヤサンティア家」に虐げられKILLされた人たちの念が積もり積もって悪霊になり、その悪霊に動物霊やらなんやらが融合して、もうどえらい悪霊になってるらしいんやて。
 
 
監視カメラに映るミンの異常行動は常軌を逸していく。
夜中に家の中を徘徊する、
机の上にちっこする、
何かとヤってる、
挙句の果てに飼い犬を鍋に入れて茹で、それを喰うポーン!?…と、
どうしようもなく尋常じゃない。
 
 
サンティは悪霊退散の儀式を行うことにした。
 
 
だが儀式の直前、ニムはシボンヌ。
 
 

それでも儀式は執り行われ、

カメラマンたちも儀式の一部始終を撮るため行動を共に。

 

 

儀式の途中で家で留守番してたノイの兄の妻が

ミンを封印してる部屋から我が子の鳴き声が聞こえると言い出し封印を解いてしまった。

 

 

ミンは兄の妻と護衛してたサンティの弟子を惨殺。

赤ん坊を生きたまま喰ってしまう。

そこにいた取材クルーも…。

 

 

一方儀式会場。

一旦ミンからノイに悪霊を取り憑かせ、

壺の中に悪霊を吐き出させて封印…という流れだったのに、サンティは失敗。

壺を持って投身自殺。

 

 

おろおろするばかりの弟子たちにノイは満面の笑みで言う。

「バヤンが取り憑いた」と。

 

 

ノイを中心に儀式を遂行しようとするが、

サンティの弟子が錯乱。

クルーたちを襲い始める。

 

 

弟子たちに生きたまま喰らわれていくクルーたち。

そこにミンが現れ「あたしが撮ってあげる」とカメラを取り上げる。

映ったのは喰われて内臓を露出させながら逃げるクルーの姿。

カメラは放り出され、クルーたちの絶叫が響き渡る。

ミンはノイにガソリンをぶっかけ、生きたまま焼き殺す。

血みどろの惨劇は終焉を迎えた。

全滅END。

 

 

ヤサンティア家に対する復讐は終わったのだろうか。

 

 

全てが終わった後。

儀式の前に取材されたニムが

「マジかよ驚き!

なことを言ってたのが発覚して…。

 

 

■おしまい 

 

 

 

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  ■感想

 

 

 
 

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ずっと観たい、観たい言うてた映画。
期待に違わず傑作。
 
 
『REC』っぽい感じ?

モキュメンタリーだし。

 

 

『REC』とは違うアジアンテイストですごく面白かったよ!

 

 

「R-18」規制がかかるのもやむなしかな。

グロはそこまでじゃないです。

ラストの怒涛の襲撃シーンもカメラ越しなので標本室の内臓みたいだったし。

 

 

ただ、人道的にどやねん!が多かった。

 

 

犬好きな人は観ちゃダメ!子供好きな人も観ちゃダメ!

 

 

ペットのラッキーを鍋で茹でて食べるとか。

はっきりした映像が映ってないから余計ラッキーの悲鳴がね。

悪霊も、毛は毟って食べるんだ…と要らんところに納得。

 

 

 

あらすじかなり端折ってるんですが、それでもこの量。

全部が細かい伏線みたいで書ききれないっぺ。

 

 

バヤンという精霊そのものが、善なのか悪なのかがわかってないんよ。

観た人に委ねます~的な?

 

 

ノイの夫の家系は、やりたい放題の暴君輩出で子孫もとんでもねぇノン・モラルな奴らたち。

ノイ自身もかつて「バヤンの伝承」をブッチこいて自分の妹ニムにその責を擦り付けた。

そのノイは今、マーケットで御禁制の犬肉を売ってる…。

そういう負の素因を持ってる親たちから生まれたのがミン。

…ってことはわかった。

 

 

精霊、祈祷師、悪霊、親の因果が子に報い…。

 

 

若くて美しいミンがどんどん豹変していく姿。

ラストの阿鼻叫喚。

「あんたそんなこと言いはるん?」なEND。

 

 

アジアンホラーの超一級品だと思う。

マダムは。

 

 

彩度を落とした画面作りも良いし、ミン以外が全然イけてない人たちばかりなのもいい。

特にノイとニムのお兄ちゃん。

あんな歯抜けマンになんで若い嫁が来たのか。

いろいろ闇を感じる…滝汗タラー

 

 

この映画のテーマは。

身近にいる精霊。

身近にいる悪霊。

身近にいる祈祷師。

身近にある憑依。

禍々しい。

上矢印

これ!

 

 

人によってはとても不快に感じるかもしれません。

万人にお勧めはしませんが、

マダムはこういうの大好物!

不穏で不快で後味悪い。

興味のあるかたはぜひとも。

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