読書メーター2月のまとめ(2021) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

2月の読書メーター
読んだ本の数:18
読んだページ数:4696
ナイス数:1136(いつもありがとうございます
照れ

 

 

ステイホームの密室殺人 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー ライトノベル 1-2巻セットステイホームの密室殺人 コロナ時代のミステリー小説アンソロジー ライトノベル 1-2巻セット感想
コロナ禍だからこそ描ける世界観のミステリ。でも、コロナ括りにしなくても何とでもなるんちゃうんか?とも思えるし。日向夏さんのが面白かった。法月さんのはイミフすぎてなんともはや。できないものは「できませんなぁ」とお断りしてもいいと思うの。何はともあれ「レイジウィルスに比べたらマシ」という呪文が脳裏に浮かんでは消えるですよ?
読了日:02月27日 著者:織守きょうや,北山猛邦/斜線堂有紀/津田彷徨/渡辺浩弐
きのうのオレンジきのうのオレンジ感想
33歳でがん宣告を受けた男性が主人公。精神的なショックに続く抗がん剤の辛さに、そしてそこまでしても生き延びる確率の低さに涙。周囲の人がみな温かく優しい心の持ち主で涙。お母さんのお気持ちを想像すると涙。泣かせにかかってるわけじゃないのに、鼻の奥がツンと来てしまう。がん保険には入っておこう、健康診断はちゃんと受けよう。ピロリ菌は除去しておこう。
読了日:02月26日 著者:藤岡 陽子
ヨメが勝手にアラームを止めちゃうんです。ヨメが勝手にアラームを止めちゃうんです。感想
オサレでシンプルな絵柄。実情はいろいろあるのだろうけどそういう浮世のドロッとした部分を極力排除してるのがいいと思うんだ。奥さん、なんもできない人っぽく描かれてるけど、きちんとした部屋を維持するだけでもすごい。
読了日:02月26日 著者:末丸 アキ
今夜もホットフラッシュ 更年期 越えたら 人生パラダイス今夜もホットフラッシュ 更年期 越えたら 人生パラダイス感想
ホットフラッシュつらたん。更年期で困るのはコレステロール値や血糖値が上昇しちゃうこと。薬飲んでるのに基準値ギリギリってどういうことやねん?チッ!
読了日:02月25日 著者:青沼 貴子
揺籠のアディポクル揺籠のアディポクル感想
切ない。コノハを想うタケルの心情、タケルを想うコノハの心情。完全無欠な外界からの遮断、嵐+無菌病棟。真相がわかると「してやられた」というよりはちゃんと自分の心に決着がついてよかったなぁ、ってなる。少しずつ出される真実はもの悲しく美しい。
読了日:02月22日 著者:市川 憂人
二重拘束のアリア: 賞金稼ぎスリーサム!二重拘束のアリア: 賞金稼ぎスリーサム!感想
シリーズ二作目。今回は謎の無理心中をした夫婦の妻側から「真実が知りたい」という依頼。テロリストはこっち置いといて市井の夫婦喧嘩の果ての殺人かいな…がどんどん不穏な方向に。「お前めっちゃ怪しいやん」と思ってたらやっぱり。あざといねん。一花ちゃんがピュアすぎ!純粋に人を信じ切るのはリスク大きいけど、だからと言って全ての人に疑いの目を向けて生きていくのもしんどいよね。このシリーズも「楽しみ箱」に入れておかなくては。
読了日:02月21日 著者:川瀬 七緒
羊は安らかに草を食み羊は安らかに草を食み感想
御年を召した女性たち三人。一人が認知症になり彼女の心でずっしりと重しになっている「なにか」を求めて旅に出ることに。認知症の益恵さんが抱えていたものがあまりにも悲しすぎて重すぎて。益恵さんだけでなく付き添いの二人も健康ではないし家族の問題もある。それでもこの人たちはなんと強くてしなやかなのだろう。子供は守らなあかん教信者には、満州の部分は結構きつかった。
読了日:02月19日 著者:宇佐美まこと
比例区は「悪魔」と書くのだ、人間ども比例区は「悪魔」と書くのだ、人間ども感想
短編集。『心霊今昔』ほろっと来ちゃった。そうか、今はフォトショ一つで「偽心霊写真」どころか動画まで作れちゃうから幽霊さんには難儀な世の中。表題作は、ちょっと理想論過ぎるきらいはあるものの「福祉などを充実させるには税金が必要」「人間の支持率なんかどうでもええ」な部分がきちっと描かれてて良かった!私もきっと投票しちゃうだろうなぁ(思うつぼやがな)。
読了日:02月18日 著者:藤崎 翔
POV~呪われたフィルム~  赤いコートの女 (角川ホラー文庫)POV~呪われたフィルム~ 赤いコートの女 (角川ホラー文庫)感想
記憶にかすりもしないってことは映画の方は観てないな、たぶん。それなりに怖くなる要素を投入してるのにとっ散らかりすぎて絞れなかった感。これは映画をちゃんと観ないとあかんのやろうか?どこに置いてあるんやろう。アマプラやTSUTAYAにあるのかしら。
読了日:02月16日 著者:鶴田 法男,酒巻 浩史
傲慢と善良傲慢と善良感想
あらすじを聞いた時点では『ゴーンガール』?と思ってたら違った。架が消えた真実を探すうちにいろいろ「知って」しまう第一部の怖さ。私も傲慢で微かに善良な人間だから、言われてることがいちいち「スマヌ」「当てはまる」「ガクブル」なんだよぅ。架の女友達の攻撃、なんやねんお前らムカつくわ。イケてる系女子の平凡女に対する侮蔑。キー!そして真実のポジションで展開される第二部。うんうん、真実には真実なりの言い分もあるよな!非常に面白くて一気読みでした。辻村さんの文体はすごく私のリズムに合っててサクサク読める。
読了日:02月14日 著者:辻村 深月
魔法少女育成計画 QUEENS (このライトノベルがすごい!文庫)魔法少女育成計画 QUEENS (このライトノベルがすごい!文庫)感想
視点がころころ変わるけれど、そこがいい。まさかスノホワがあんなに簡単に陥落しちゃうとは。相変わらず「その人が?」という勢いで少女たちが消えていく。政、権力、思惑、根回し。デリュージはこれからどんどん力をつけていくのやろうか、それは彼女にとってはどうなんやろうか。魔法少女たちの「想い」は方向性は違っても一途…と思ってたら、お前までが退場か!ファルは帰ってくる…マーベル風に。
読了日:02月11日 著者:遠藤 浅蜊
ババヤガの夜ババヤガの夜感想
強い女(美人ではない)とやくざの娘で人生決められてる美少女のある意味百合物語。そう来たかと騙される部分もあり(え?じゃあママ上はもう?)大変面白かった。バイオレンスでハード。ガーっと来てワーっときて人が死ぬ作品が好きな私にはドンピシャ。バーバ・ヤーガじゃなくババヤガにしたところにセンスを感じる。
読了日:02月09日 著者:王谷晶
怖い患者怖い患者感想
ゾンビより怪異よりニンゲンコワイ!どの作品の主人公もア レだけど、届いた不穏な手紙のせいでどんどん壊れていく人のは厭だった。結局手紙を出した人が勝ちってことじゃないか。これくらいの人なんて世の中にはごろごろいるのに。ワクチンのは今後コロナのワクチンでも起こりうる…。ゾワゾワゾワ…。ガクブルものの短編集。
読了日:02月08日 著者:久坂部 羊
孤島の来訪者孤島の来訪者感想
話半ばに至る前に犯人が判明。「えええ?」となりましたが、これが面白くて一気読み。積み重ねられる推理と新たな推理。前作で感じたもたつきもほぼなくエンタメとしてもかなりうまく作りこまれているのでは。ただこのトンデモ設定を受け入れられない人はある程度いるかもしれません。そういう層に迎合することなくこのまま突き進んでいってほしい気がします。
読了日:02月07日 著者:方丈 貴恵
【Amazon.co.jp限定】ジョゼと虎と魚たち (特典:スマホ用壁紙データ 3種類 データ配信) (角川文庫)【Amazon.co.jp限定】ジョゼと虎と魚たち (特典:スマホ用壁紙データ 3種類 データ配信) (角川文庫)感想
こんな短い作品を二度も映画にするなんて監督の手腕を試されるやん…と思いつつ映画はまだ観てなかったりして。お聖さんの小説はどれもこれも好き。今どきなら多分使わないであろう言葉「へんねし」懐かしい。一昔前の女は強かで、扱いやすく見せかけて計算高く「柳に雪折れなし」を地で行くような人が多かった。いい悪いは別にして、こういう戦い方をされたら男はんは怖いやろう(気づけば)。
読了日:02月05日 著者:田辺 聖子
奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い (角川ホラー文庫)奇奇奇譚編集部 ホラー作家はおばけが怖い (角川ホラー文庫)感想
ホラーじゃない…ホラー的な怖さを求めたらあかんやつ。文章は読みやすい。キャラも作られてる…でも、ホラーじゃない!フォント変えて言いたいくらい「ホラーじゃない」。『ディープ・ブルー』シリーズだと思って観たら『ディープ・ブルー・ライジング』だった…みたいな(なんやそのたとえ)。『DBライジング』みたいなポンカス作品ではなく、むしろよく出来ていると思うのだけれど、致命的に怖くなかった。
読了日:02月04日 著者:木犀 あこ
親が終活でしくじりまして親が終活でしくじりまして感想
めんどくさいから私の時は「直葬」でいいよ。その後は海洋散骨でOK。死んだら「無」だと思ってるので生きてる人(息子)の負担にならないようにしてくれたらいいっす。火葬だけは頼む、ゾンビにはなりたくないから。っていうより、通帳残高!もういいお年なのにその残高はあかんやろ?
読了日:02月03日 著者:寝猫
感染シンドローム (双葉文庫)感染シンドローム (双葉文庫)感想
もっと「パニック」になるかと思ってたら意外と皆さん落ち着いてて「えらいこっちゃ」感が少なかったなぁ。この作家さんとは相性が良くないのかもしれない。登場人物にいまいち共感できないのがあかんのやろうか。認知症と感染、どっちを選ぶ?難しい選択よのぅ。100から7を引いていくテスト…躓くやん。ヤバクネ?
読了日:02月01日 著者:初瀬 礼

読書メーター

 

 

 

オススメ

 

●孤島の来訪者

●ババヤガの夜

●傲慢と善良

●羊はやすらかに草を食み

●二重拘束のアリア:賞金稼ぎスリーサム

●きのうのオレンジ

 

 

うう、今月は「読まんでもええわ」なものを書いた方が早いくらい傑作ぞろい。

「まほいく」も「怖い患者」も「悪魔」も「揺篭」も、もちろん「ジョゼ」もむっちゃ面白かったです。

 

 

『傲慢と善良』は辻村美月さんの筆力で読ませる作品。ジャンルとしては結婚小説になるのかな?新婦になる人が消えました、彼女はストーカーの被害を受けていたらしいじゃん、なミステリーっぽさから始まる前半、怒涛の展開の後半。

後半を良いと思うか悪いと思うかは、読者さんそれぞれの価値観で変わると思うの。

つまりハッピーエンドなのかバッドエンドなのかも受け取り方次第ってことで。

「辻村さんはさすがやな~」と思いますよ。

マダムの一言感想右差し「お前らにアレコレ言われとうないわ!」

世界一有名であろう結婚小説『傲慢と偏見』にかけてるタイトル。

マダムが思いついたのは『傲慢と偏見とゾンビ』の方だぽん。またゾンビ絡みかぽん。

 

 

『二重拘束のアリア』川瀬七緒に外れなし。新たなシリーズになりそうな本作。「喘息もちのぼんぼん、元警察関係者、元猟師で独特な人間性を持つ紅一点」が賞金稼ぎをする話。前作はテロリスト相手でしたが今作は…エグイよぅ、エグみ爆発だよぅ。面白いよぅ!

特にヒロインポジの一花ちゃんがむっちゃ善き

罠、罠、罠に落ちそう…シャレにならない一花ちゃんの罠ガーン

 

 

『羊~』と『きのうの~』は、読むべき本。

羊は全世代に。「子供は守らなあかん教」信者には大変きつい内容ですが…。

きのうの~は若い世代にも是非。

『羊~』は今年の終戦記念日に取り上げよ、マスコミ諸氏。

『孤島~』は本年度ミステリの賞に絡んでくる。予言。ヨゲーン三世。

 

 

3月も良き本に出会えますように。

 

 
ミニチュアの日らしいけど、ミニチュアと言えば円谷プロしか思いつかん。
そしてマダム自身はチマチマしたものが好かんのです。
オオザッパーだから?
いや、単に掃除メンドクサイ…これだポチ!

にほんブログ村 映画ブログ 映画日記へ
にほんブログ村