拷問男(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

あら、思ったより良い出来じゃない!

 

可愛い盛りの愛娘を殺された父親が、

犯人に拷問。

言うても、おめんたまはないので、安心ですね。

 

 

 

===登場人物===

 

デレク…離婚したパパ、娘が愛おしい

ジョージア…デレクの一人娘、パパ大好き

コリン…デレクの友人で共同経営者、デレクを心配している

ステイシー…デレクの元妻、意地っ張り

トミー…デレクの弟、フリーダムな快楽主義者

 

 

愛し合ってた夫婦だって、別れることもあるからね。

円満じゃない感情を抱きながら。

デレクとステイシーも、そう。

ジョージアの親権はステイシーが取ってるので、たまに娘と会うのだけが楽しみなのです。

 

 

イエローハートチューチューチューチューチューチューチューチューチューチューチューイエローハート

 

 

ステイシーはあまり裕福じゃないので窓が壊れたままになってます。

周辺の治安の悪さを心配し、デレクが「窓を直せ、直せへんなら俺が修理するから」と何度も言ってるにもかかわらず、元旦那に頼りたくないステイシーは頑なに拒否。

 

 

ある夜。

寝室からジョージアが何者かに連れ去られ、無残な遺体で発見されるという悲劇が…。

 

 

デレクは「窓を直さなかったお前のせいだ」とステイシーを責めます。

愛おしくてたまらないたった一人の娘を殺害され、デレクは心を病んでしまいました。

来る日も来る日も在りし日のジョージアを想い、後悔と苦悩と捕まらない犯人に対する呪詛と…。

共同経営者のコリンは、デレクの心情を慮り、ゆっくり養生したらええと言ってくれるのでした。

 

 

ハートブレイクえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんハートブレイク

 

 

半年経過。

相変わらず犯人は捕まってません。

犯人らしき人を見かけたという情報もあると刑事さんはいいますが、その言葉はデレクの耳を素通りしていきます。

 

 

トミーの家に行ったデレクは、トミーが隠し撮りをしていることを知ってしまいます。

恋人とのイチャコラを撮ってるんか、変態め。

それにしてもカメラ多すぎじゃね?

ガサ入れしてたらトミーの書いたノートを見つけました。

 

 

それは、

トミーの犯行日誌。

 

 

トミーは年端も行かない子どもたちに暴行を加えてはKILLするというおぞましい行為に手を染めていたのです。

そしてその犠牲者の中に、ジョージアが…。

「実の弟が実の娘を手にかけた(しかも残忍)犯人」

デレクはショック。ポーン

 

 

け…警察に連絡…いや、待て、警察に任せても私のこの煮えたぎった怨嗟は晴れぬ。

というわけで、デレクは地下室を拷問部屋に変えて弟を閉じ込めました。

 

 

ジグソウが知ったらぜひ技術班に…と持ちかけそうなほど器用に拷問装置を作ったデレク。

トミーを拉致して気管に穴を開け声が出せないように。

穴には管が通されてて、管を手やらで閉じたら声が出てきますが、閉じない限りはスコースコーと空気漏れしちゃうので大声が出せないのよ、うふふ。

 

 

「やめてー、ごめんよぅ」謝るトミーですが「知らんがな」と拷問に。

 

 

頭に拷問器具、少しずつ力を加えると頭蓋骨に釘が到達して行くやつ。

傷を火で炙り焼き。

指をチョッキン。

オケツに有刺鉄線を挿入。

歯を抜く。

お手てをバッサリ。

 

 

タラー滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗タラー

 

 

一方警察は目撃者の証言をもとに似顔絵を作って持ってきました。
それを見たコリンは「ハッ!アセアセ」…っとします。なぜばらそれはトミーにそっくりだったから。
警察がデレクのところに来ますが、まさか地下室にトミーがいるとも思わず…。
 
 
コリンが地下室に来て無残な姿になったトミーを発見。
警察に通報。
デレクは逮捕されてしまいました。
連行されるときにジョージアの幻影を見たデレク。
ジョージアが微笑んでいることは、絶望の中の僅かな救いでしたが、もう彼女は帰ってこないのです。
そして。
デレクとその家族と周囲の人達にも、日常はもう帰ってこないのでしょう。
 
 
      おしまい
 
 
――――――――――――――――――――――
 
 
 
なめくさっていやがるんでございますか?
そう聞きたくなるようなパッケージとは真逆に、誰も救われない絶望エンドな哀しい映画でした。
パッケージ詐欺や。
いい意味で。
 
 
トミーがジョージアをKILLした理由が、
「兄ちゃんの共同経営者コリンのところで働いてるけど、就業態度が悪い…言うて怒られてるねん。
せやのに兄ちゃんは僕の味方にならんとコリンの味方しよった。
なんかムカつくムカムカ
…これです。
そりゃデレクが怒っても仕方ないと思うんですよ。
 
 
もともと子供をさらっては暴行しKILLしてたトミーにとってジョージアの一件は、今までの犯罪の延長線上。
バレへんしと高を括ってたところもあるんでしょう。
この甘ちゃんが!ムキー
 
 
最愛の一人娘を理不尽な暴力で亡くし、悲しみと絶望の淵でフラフラしているデレクをかなりの時間をとって丁寧に描いているため、サイコの兄ちゃんはやっぱサイコやった…とは、なりませんでした。
デレクの気持ちがよーく分かる。
 
 
有刺鉄線は無茶しはる…ですよ。
まず下準備としてパイプをオケツにイン。
オケツカメラですら「ハウッ」なのに、パイプをインされてそこから有刺鉄線インで腸が傷だらけのローラ。
故に、グロ系が苦手な方にはオススメ出来ませぬ。
 
 
色々『SAW』から薫陶を受けたのでは?と思えるような…。
気管に穴開けるのはストラム?
頭ギリギリマスィーンもジグソウ©?
 
 
なんかね。
デレクとトミーのご両親がね…。
いたたまれないですよ。
被害者だったのに、被害者の親であり加害者の親であり…になってしまって。
もう、暮らしていけへんやん。
デレクも拷問カマしてる時はハイになってたけど、どんどん虚しくなっていったわけで。
 
 
復讐なんて、割に合わんよ。
そういうのがテーマ?
 
 
せやけど。
デレクが真実に到達しなかったら、他の子達の事件は闇に葬られていたわけやし…。
トミーの真実を知った時点で警察に行けばよかったやん、なんて、他人だから言えることやし。
トミーが逮捕されたところでジョージアは帰ってこないし。
いずれ刑務所を出たトミーがまたやらかすかもしれへんし。
そう考えたら…。
トミーをもう二度と普通の生活なんて出来ない身体にしてくれたデレクに、犠牲者の親御さんたちは感謝するんちゃうやろか?
マダムなら、感謝するかもね。
 
 
タイトルとジャケのZ級に騙されて「とりあえずグロいの借りるか」(待て!)って借りちゃったら、思わぬめっけもんだったという作品でした。
グロは大丈夫な方はどうぞ。
そうじゃない方は、ヤメトケー。
マダムからのお知らせでした。
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