ソウル・ステーション/パンデミック(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

パンツ見えてるけど色気なし!(アホ発言出た!)

 

あの『新感染』の前日譚。

ソウルで感染者が発生。

あっという間に広がって、皆さんガウガウ。

主人公と彼氏は別々の場所で安否を確認し合うけど…。

 

 

 

 

===登場人物===

 

ヘスン…ヒロイン、売春窟を逃げ出したものの彼氏はスカタンで。

キウン…ヘスンの彼氏、金も力も知恵もない社会の底辺のさすらい人。

…ヘスンのおとん、なかなかガッツがある。

ホームレスのおじさん…ヘスンとともに逃げる。韓国社会に翻弄された人。

 

 

 

ホームレスのおじいちゃんが首から血を流し虫の息。

弟のホームレスは慌てふためいて出来る範囲内であれこれと手を尽くしますが、ホームレスに冷たい社会なので、おじいちゃんは死んでしまいました。

死体が消えますが、ホームレスの戯言なんか誰も取り合ってくれません。

 

 

ヘスンは彼氏のキウンが、ネットの出会い系に自分の写真を出していることを知り激怒。

かつて売春窟で身をひさいでいた彼女は、もうあんな仕事をしたくはないのです。

せっかく逃げ出してきたのに、彼氏も彼女の身体で金を得ようとしている…。

学歴もコネもなにもないすっからかんな恋人たちには、それくらいしかお金を得る手段がないという厳しい現実。

 

 

喧嘩別れしたヘスンとキウン。

 

 

ネットにアップされたヘスンの写真を見た父は、キウンに連絡を取りました。

お客だと思ってやってきたキウンは、自分たちが住処にしていた簡易宿泊施設にご案内。そこでやってきた男がヘスンの父だと知ることに。「お…オトゥーサマ?」

びっくりしてたら宿泊所内で感染者発生。びっくりの二乗。

腰が抜けて何も出来ないキウンに対し、父はそれなりに対抗策を出してくれはります。結構武闘派。

と…とりあえずヘスンに電話…しかし電話が繋がらないのよぅ。

 

 

タラーゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリゲッソリタラー

 

 

ヘスンがキウンと別れ、トボトボと街を歩いてると悲鳴が聞こえてきます。

何事?あれれ?みんなが走って逃げてくる…なんかわかんないけど逃げなくちゃ…。

余裕ぶっこいてたのも一瞬、感染者様方が「ガウガウガガガガーーーー」。

警察署内の牢屋に逃げ込み一息ついたのもつかの間、一緒に逃げ込んだおまわりさんが、噛まれてました=感染。

狭い牢屋の中で発症って、やめてぇぇぇぇぇ!

 

 

別の警察官たちがかけつけてワチャワチャしてる間に逃げるヘスンとホームレスのおじさん。

ヘスンは落としたスマホを拾いました。

救急車に助けられます。

 

 

キウンに電話が通じたー!

「救急車に乗ってる」

ヘスンはきっと病院行くはず!おとんは確信します。

 

 

隊員の人が「もう大丈夫ですからね。行き先は救急センター、なんか噛まれたって連絡してくる人が多くて…アハハ」

「な…なんじゃってぇぇ?ギャワー、降ろせ、降ろすんじゃよー、病院なんぞ行くかー、殺されに行くようなもんじゃぜー」(ぜひファー様風に読んで下さい)

おじさんご乱心、ハンドルにしがみついたので救急車は転倒。

ヘスンとおじさんはとっとこ逃げたろうです。

 


救急車から逃げ出したおじさんとヘスンは地下鉄に降りて歩き始めます。

「とにかく逃げなくては…」

行くあても逃げ場の確証もありませんが、今ここにいるよりは、安心「かもしれない」のだから…。

 

 

ギザギザえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんえーんギザギザ

 

 

病院についたキウンとおとんは、病院を占拠した感染者に襲われますが、辛くも逃走。

キウンが地下鉄構内にいるので、また連絡が付きません。

 

 

ようやく地上に出たヘスンはキウンに即TEL。

「いまどこ?」

「会賢(フェヒョン)駅にいる」

「そこでじっとしてて、迎えに行く」

「じっとしてられるかぁ!あんな奴らがうようよおるのに!」

言うてたら感染者に見つかり追いかけられる羽目に。

 

 

なんとか自衛してる人たちの所に逃げ込みますが、そこも感染者に襲われるのは時間の問題。

 

 

キウンたちもフェヒョン駅の近くまで来るものの韓国アカン警察に阻まれてすれ違いが続きます。

おまけにアカン警察だけじゃなく、アカン軍隊まで導入されたーーー!ポーン

 

 

アカン軍隊とアカン警察でバリケード張りよる。

このアカンコンビ!

ホームレスおじさんが、張られたバリケードを突破しようとして銃殺されちゃいます。

「国民は国のために頑張るが、国は国民に何もしてくれよらへん…」おじさん、散る!

 

 

悲しむ間もなく感染者が山のように襲いかかって来よる~~~。

ヘスンは電線を使って感染者から逃れました。
逃げて逃げて逃げ込んだ高級マンションのモデルルームでようやくキウンと再会!
「おとうさんも来てはるで」
「え?マジ?」
遭遇する父と娘…のはずが。
 
 
「あれ…おとんちゃう…あれ…
娼婦館の…店長…
「な…なんやてぇーー!!」
 
 
キウンはヘスンを助けようとしてボコ殴りにされます。
包丁で反撃しようとするキウンですが、逆に包丁を奪われ首を切られて死亡。
ヘスンは隠れますが、店長に見つかり手篭めにされそうに。
身を売ってまで助けた実の父親からも見捨てられたと教えられたヘスンは絶望の涙を流しながら死亡…。
 
 
「死ぬな!死なないでくれ!借金返してから死んでくれ」
いや、お前サイテーやな!ゲロー
金返せと喚き立てる店長の横で、静かに蘇るヘスン。
そう、ヘスンは電線を伝ってるときに感染者に引っかかれて、すでに感染していたのです。
 
 
店長はヘスンに襲われ断末魔の悲鳴。
 
 
死に包まれたソウルの夜が明けます。
感染者の夜明け…。
 
 
      おしまい
 
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…の前日譚。
アニメです。
 
 
韓国アニメなので、萌え要素は皆無。
ヒロイン・ヘスンはパンツ見せまくりですが、感染者の皆さんに目が行ってパンツどころではありません。
ここまで色気のないパンツシーンも珍しい。
「ちおちゃんの通学路」ですら、まだパンツにそこはかとない色気がある…無いか、無いな!
 
 
韓国のお国事情が「これでもか」とシビアに描かれてて、なんか観てて辛くなってきました。
こういう社会だから、誰彼構わず攻撃しちゃうんかな…攻撃して自分を守らないといけないのかな…なんかそういう人生辛いよね。
韓国って日本以上に学歴社会、格差社会じゃないですか。
そこから落ちた人間は、人間以下なんですよ。
 
 
ホームレスの中にも優劣があって、力も何もない人はもう「生きていくだけ」で悲鳴をあげるほど。
ホームレスおじさんの叫びは、多くの韓国の民人の叫びなんかもしれません。
でも、だからといって自分勝手がスタンダードなのはどうかと思いますけどね。
 
 
アニメなので感染者さんたちの損壊が結構ステキ。
手の先がなくなってて骨が覗いてたり、顔面半分欠損してたり。
もう少しエグくてもエエんちゃうかと思いましたが、そこはほら、予算の関係もあって、エグくなって手間がかかるとアレ…やん?(察してくだされ)
感染者さんたちの、なんも考えてへんでーぼや~~んぼや~~~んからの、ハッ!ターゲットロックオン!ガウガウガガガガガガ!は好き。
 
 
感染者に追われた人と、感染者をまだ知らない人の認識の齟齬。
それをまず言ってきたのが「ホームレスだった」ので「なに言うてんの?あほなの?」なアカン警察の態度。
この辺は、そこそこリアル。
 
 
おとん=店長が、へスンを追い回してた理由がちょっと理解しにくいの。
感染者と一線交えてでも取り戻したかったのは、それほど莫大な借金をヘスンが背負ってたからなのか、あるいは店長自身が商品であるヘスンに邪な感情を持ってて、手放したくなかったのか。
自分の命も危ないのにヘスンにこだわる理由は、何?
 
 
金に汚いマダムですが、ゾンビが出たら即逃げるで。
 
 
『新感染』が「もうむっちゃ泣けるねん、アドレナリン出まくりやねん!観て絶対観て!」と超絶オススメなのに、これは…オススメした時点で「マダム…」って言われそう。
旦那と一緒にこれ観て、すげー気まずくなったことは告げておきます。
 
 
ガーン滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗ガーン
 
 
バッドエンド。
救いのない誰も助からないラスト。
韓国の人お得意の怒鳴り合いとエゴの饗宴。
ジャパニーズ格差社会ぬるい!と思える恐るべき格差アンド差別!
夜でもうろつく感染者。(暗くても平気なのかよ)
そしてぶれない、
韓国アカン警察!
 
 
この小気味良いくらいの底意地の悪さがステキ。
『新感染』と同じ監督さんですが、
こっちのほうがエグいです。
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