一風変わったエクソシスト。
人の意識の中に入り込み、内側から悪魔祓いをする。
そんなザンシンな方法を取るエクソシストは、かつて自分の妻子を死に追いやった悪魔をずっと追いかけていた。
そしてとうとう相見える時が来て。
===登場人物===
●エンバー…認識化に入り込むことができる科学者。
●キャメロン…悪魔にとりつかれた少年。
●リンジー…キャメロンの母、離婚している。
●マギー…エンバーの宿敵の悪魔。
キャメロンは母と帰宅したときに、ホームレスの女がゴミ箱を燃やしているのを目にしてしまいはった。
その夜、ホームレスが家の中に入り込んでキャメロンを襲いよる。
この瞬間、悪魔がホームレスからキャメロンに乗り移ったんぇ。
チャンネーとウハウハヒャッハーしてる男の前にエンバーが現れる。
マッチョスで強い男!
「これはお前の妄想世界。夢、悪魔に良いようにお前の身体使われてるんやで、現実に戻るんや!」と告げ、妄想世界から彼を引きずり出すことに成功。
悪魔も追い払う。
現実に戻った彼は車椅子。
助手くんから「もういい加減にせな、あんたが悪魔の世界に取り込まれますで」と言われてるけど、宿敵のマギーを倒すまでは、悪魔祓いを続けるし!と決心は揺らがない。
エンバーの前にバチカンからの使者がやってくる。
「キャメロンという11歳の少年が悪魔にとりつかれて、何人も悪魔祓いに挑戦しては負けてるんです。なんとかなりませんやろか?」
師匠のフェリックス神父は、悪魔にとりつかれたエクソシストの血から造った『C-79(目覚めの血清)』をエンバーに見せる。
「これ使ったら10秒くらい正気に戻るねん、悪魔に取り憑かれたらこれを使って…」
「そんなもんいらんわい」
拒否。速攻拒否。
キャメロンの家に行き、彼の心に中に潜り込むエンバー。
公園で父親と遊んでいるキャメロンを見つけるが、気づいたら腹から血が滴り落ちてるやん!ガフッ!吐血も始まった。
間一髪、助手くんに叩き起こされたので現世に戻ってこられたけど、ちょっとアブネー。
「キャメロンの中にいるのはマギー」
なんか知らんが、認識するエンバー。
本格的に悪魔祓いをすることにしたエンバー。
まず「キャメロンは父親を求めてる」と言って、渋るリンジーを説き伏せ父親を力づくで連れてきた。
パパ上は息子に「もう酒もやめるし」と涙ながらの説得。
キャメロンも父の愛のパゥワーで正気を取り戻したかに見えたけど、ウッソぴょ~~~ん!
パパ上天井にふっとばされ敢え無くシボンヌ。
え?出落ち?エンバー、要らんことした?
「よし、本格的な悪魔祓いをするでぇ!」
え?
なによりも。
悪魔の強大な力の無駄遣い感半端ねぇ!
実はエンバー、生まれつき他人の心の中に入り込める能力を持ってたんやけど、その力のせいで悪魔・マギーから狙われてたん。
マギーの勧誘を拒否し続けた結果、マギーは強硬手段に。
女に取り憑いてエンバーと妻子が乗ってる車にその女の車を突っ込ませるという荒業にではった。
結果、妻と子は即死、エンバーは車椅子生活に…。
エンバーはそれ以来「マギーを倒す!」その執念だけでエクソシストをしてきたんやて。
マギーとの最終決戦かも知れない、そんな予感に突き動かされたエンバーは「要らん」と言うてた『C-79』を貰いに行く。
でも神父はすでに悪魔に乗っ取られてるた。
悪魔(神父)に追い詰められるエンバー。
「ぎゃー、殺せー、さぁ殺せ」
「オメーはマギーのもんじゃけぇ、わしらは手出しせんのじゃ」(どこの方言だよ)
エンバーがキャメロンの精神世界に突入。
カーニバル、父親と遊んでいるキャメロン。
「いきなり何を言うかと思うかも知れないが、こいつはお前の父親じゃない」
キョトーンとなるキャメロンだけど、いろんなことを鑑みてパパを偽物だと見破りはる。
戻ってくるキャメロンとエンバー。
エンバーは自分を呼ぶ声で目覚める。
呼んでくれていたのは妻と息子、足も動く。
喜ぶエンバーだが、気づいてしまった。この世界はマギーが作り出したものだということに。
世界から脱出しようとするエンバーの前に、キャメロンを人質にとったマギーが現れた。
キャメロンを救うため、エンバーはマギーに乗り移られる。
『C-79』で一瞬意識を取り戻したエンバーは、そのまま窓から転落。
自分とともにマギーも葬り去ろうとした。
宿主が死ぬと、乗り移る対象(直接接触しないと乗り移れない)を見つけられない悪魔はそのまま消滅するから。
リンジーが付き添いで乗り込む救急車の中で蘇生処置を受けているエンバー。
一瞬、エンバーが息を吹き返し、リンジーの手を握りしめる。
リンジーは、ハッ…となるが、エンバーはそのまま息を引き取った。
リンジーの瞳が、赫くなり…。
おしまい
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マギーの方が一枚上手だったってことですか?
精神世界にダイブして悪魔を追い払う…という設定に「それもあり」となるか「それはないわ」となるかで評価が分かれそう。
マダムは何でもありだからOKです。
エクソシストへのオマージュもあり~のだし。
なんかわかんないけど様々な機械(マダムは機械に弱い)を使っているところや、悪魔を「寄生するもの」取り憑かれた人間を「宿主」とするところなんかは、なかなか斬新で良いですね。
キャメロンが妄想世界から帰ってくる事ができたのは、偽パパがキャメロンに「愛してる」と言ったから。
リンジーがパパをdisるために言うてた「愛してるの一言すら言ったことがない」がここで効いてくるんですね。
「パパは愛してるって言うか?」
「い…言わない」
悲しすぎる。
パパ、殺されても仕方ないわ。
マギーは、なんでエンバーの能力を欲しがったんだろう…って所が上手く説明しきれて無くてそこが「?」。
嫁や子供を殺してまでエンバーにこだわるのはなぜ?
マギーの言う「お前に不幸のどん底を見せたりたいんじゃ」てのも、なんでそう思うようになったんかがわかんないよ。
他の悪魔もエンバーを殺せそうなのに見逃すのもね。
「オメーはマギーのものだから」
言われても、なんでなん?ってなるやんか。
マギーは悪魔社会の中でも強いん?
そこをきちんと描いてくれたら(まァ時間がないから駆け足なのはわかるんですが)もう少しポイントアップかにゃ~。
昔ながらの、聖水と聖書持参のちゃんとしたエクソシストを期待したら「ちょっとちゃうんちゃうん?」となります。
エクソシストムービーも飽和状態だから、いろいろ考えなアカンのですね?わかりますよ。
マダムは寛大ですから、一線を画すエクソシスト、応援しましょう!
べ…別に主人公がイケメソだからとか、そんなんじゃないです!
精神世界の凛々しいエンバーより、現実世界のあんま身なりにもかまってないやろ?なエンバーのほうが好みですね。
あ、聞いてませんか、そうですか。
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