生首がぺちゃくちゃ喋ったら怖いがな。
韓国で起きている連続殺人事件。
もう15年も前から事件起きてるのに、犯人捕まってへんのやて。
韓国アカン警察の面目躍如やわ。
犯人は生首に訊け [DVD]
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===登場人物===
●スンフン…内科医師、離婚して慰謝料を払ってる。
●ミョン…勤務先の受付兼看護師。
●チョン…肉屋の爺さん、認知症。スンフンが借りてるアパートの大家。
●肉屋の息子…チョンの息子、妙に愛想が良い。
開業医をしていたスンフンは離婚して慰謝料を払うために、連続殺人で有名になっている田舎町に伝手を頼ってやってきた。
間借りしたアパートの一階は精肉食堂。
精肉店には、認知症の親父さんとその息子、息子の嫁と息子の前妻の子供がいてはる。
チョンが内視鏡検査にやってきた。
麻酔をかけられ朦朧としたチョンは、解体方法を事細かにつぶやき出したん。
「死体は川に捨てる。川は凍えて4月になるまで遺体は浮いてこない…頭はまだ冷蔵庫の中…。」
何言うてんのん、この爺さん、
( ゚д゚)ハッ!まさか肉屋が、あの連続殺人の犯人?
そう言えば、チョンの妻が消えた時も息子の前妻が消えたときも、首なし死体が川に浮いたらしいし。
思い悩むスンフンのところへ別れた妻がやってくるが、結局喧嘩別れ。
その後肉屋の息子と飲むことになったスンフン。
息子が途中で席を外しはったのでの中を覗いてると、肉屋には黒いビニール袋が置いてあった。
スイカ?スイカなの?
違うわ、なんか頭部みたいよ、ヤダ頭部よ、きっと。
肉屋の息子がおらんうちに家に逃げ帰ってきたスンフン。
気がついたら自分の部屋の冷蔵庫に黒いビニール袋が…!なぜぇーーーー?
スンフンは看護師のミョンが薬剤倉庫から薬を盗もうとしてる現場に遭遇。
「院長には言わんとって」と懇願するミョン。
スンフンは注意だけして家に返してしまう。
スンフンは「精肉店の奴らが犯人ちゃうやろか、きっとそやわ」と思いこむ。
肉屋の息子が妙に愛想いいのも煩わしい。
何より冷蔵庫のアレが夢に出てくるしでずっと宿直室に泊まり込んでいた。
久しぶりにアパートに帰ると精肉店は休み。
「嫁は…実家に帰ってます、ちょっと喧嘩して…はははは」
スンフンのところに警察がやってきた。別れた嫁が行方不明になってるらしい。
刑事に「精肉店の親子が犯人、連続殺人鬼!」と訴え「なんかあったら連絡する」ことを約束しはった。
ところがこの刑事、何やら怪しい。
こうなったら自分で証拠を…精肉店の冷凍庫に入り込むスンフンは肉屋の息子と大喧嘩に。
くんずほぐれつ、もう殺されちゃう~~~!そこへ韓国アカン警察突入。
スンフンは警察で取り調べを受けてはる。
「精肉店の奴らが犯人です!」
肉屋の息子が言う。
「一緒に飲んでて…先に帰らはった日に、包丁が消えてたんですわ。でもそんなん聞けませんやん?あんた包丁持って帰ったんか?とか。一応店子やし」
ミョンが証言する。
「スンフン先生は薬物中毒患者です。よく自分で薬打ってはりました」
刑事だと名乗っていた男もまた言う。
「私は彼の先輩の医師で、カウンセリングをしていました。彼は株で失敗し金を借りたものの返せず、借金取りに追われて心を病み逃げるためここに来たんです…。そのためスンフンは治療を途中で中断してしまって…」
スンフンの家の冷蔵庫に生首が入っていた。
しかしこれは肉屋の親子には全く関係ない、スンフンが借金してた女社長の首。
スンフンは女社長を殺して首を切断し保管していたのだ。
つまり、怪しげな出来事はスンフンの妄想でござった、ちゃんちゃん。
この一件で街には防犯カメラの設置数が増えたん。
「ウチの前にもあっちにもこっちにもカメラが一杯で安心やね」肉屋の嫁が言う。
「父さん、これからは気をつけなくちゃいけないよ」
え?ドユコト?
スンフンの別れた嫁が歩いてる姿がカメラに録画されていた。
彼女を襲うチョン爺さん。
息子は「あちゃ~~~~~」という顔をするが、カメラに気づきカメラを壊してしまう。
スンフンの元嫁を殺したのは肉屋のチョン爺さん。
つまり15年前から続いている殺人は、彼らの仕業。
やっぱりお前らやったんか。
おしまい
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ぎゃー!と来たら夢オチ。
これが何度も繰り返されるので、どこからどこまでが現実なのか妄想なのかわかりにくいです。
スンフンが「普通じゃない」事はわかるんだけどね。
わかりにくいと言えば、スンフンが家に帰ってきて、男の目にメスを突き立てて逃げていくんやけど、この人だれ?だったし。
元嫁とエロってぃ雰囲気になるのに顔が別人に見えて「いやーー!」ってなるんですが、この別人の人はだれなん?と疑問でした。
嫁と顔が入れ替わったのは、冷蔵庫で生首になってる女社長。
罪の意識がそう見せたん?
メスでお目ン玉をグサッとやられたのは(そのシーンはありません、メス突き立ててよろけて出てきはるだけ)女社長の部下。
わかるかボケーーーー!
いろいろ伏線は仕込まれてるんですよ。
それが伏線として上手く機能していないのは、妄想と現実がごちゃごちゃになってはるからちゃうかなぁ。
たとえば、肉屋の息子は包丁のことを聞いてるのにスンフンは「生首のこと聞かれてる~」と思いこむ部分。
スンフンの息子(小学生くらい)の誘拐事件の顛末。
ミヨンが誰かにつけられてる一件。
スンフンには「そう見えた」あるいは「聞こえた」けれど現実は違った…という描き方はOKですし、そういうミスリードはあって当然だと思うけどさ。
なんかすごく泥臭いと言うかオサレじゃないと言うか…スマートじゃないねん。
女社長をKILLして、生首を冷蔵庫に入れといたのも、チョン爺さんの言葉が引き金になったのかどうかはわかりませぬ。
スパッ!っと、それがそう来てこういうオチになっていくわけかい!という爽快感はありません。
結局、ミョンは相変わらず薬物売りさばいてるっぽいし。
肉屋は殺人鬼やし。
スンフンが怯えていたことは、全部事実でした。
でも悲しいかなスンフン自身も殺人者で、薬中で、結果スンフンだけ捕まっちゃった~、肉屋は逃げおおせちゃった。
韓国アカン警察、どこまでアカンねん!
生首に聞いてみろ (角川文庫 の 6-2)
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法月倫太郎さんのこれが原作なんか!と思うじゃん!
全然ちゃうやん。
紛らわしいタイトルつけんなよ…。
まぁミステリファンじゃない人は知らんかもですが、かなり面白いので(ただし硬派で読みづらい、特に前半パート)ご一読を。
★ふたつめ★
予告編ではもっとグログロしかったのに、全然やんか!
肉屋やもん、そら肉もぶった切るわ!
人間の解体シーンかと思うやん。
こういうどんでん返しものは、
緻密に計算された伏線を積み重ねて積み重ねて積み重ねてドーーーン!
カタルシスーーー!ばんざーーーい!なのに。
悪くはないけど、見せ方もう少し考えたらもっと良くなったのに惜しいなー。
そういう気がする作品。
後味はよろしくないです。
肉屋の親子もミヨンも、全然罪に問われてへんし。
アカン警察、仕事しろや!
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