お嬢さん(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

これ地上波では、放映出来ないやつや…。

 

 

お嬢様と侍女。
お嬢様に接近する、男。
男払い棒で、追い払ってくれるわ、フンフンッ(鼻息)。
女性が女性であるために、
女ですもの!(伊東ゆかり派?藤圭子派?矢吹健派?
←しっとるけ?)

子供は観たらアカン!ダメ絶対!!

 

 

 



【第一章・珠子のエチュード】

日本が支配していた頃の韓国。
珠子は、上月家の秀子お嬢様のもとへおつきの侍女としてやってくる。
珠子の本名は、ナム・スッキ



お嬢様はとってもきれいなお方で、珠子ポッ。
秀子お嬢様は、ご両親が幼いころに亡くなられていて、今はおじさまの上月様に引き取られている。
それはもう、莫大な財産を、背負いながら…。
上月おじさまは、希少な本の蒐集家。


お嬢様にアプローチしている藤原伯爵。お嬢様はずっと上月邸から出たことのない籠の鳥生活を送ってこられたので、初心で純真。

 

 


 

 

実は珠子は、藤原伯爵とグル。
藤原伯爵は、貴族でも何でもない、しがない小悪党。お嬢様の財産目当てに近づいて、結婚して財産を手に入れたら、施設に送り込んであとはポッポナイナイガッポガッポウハウハやで?
そのためには「藤原伯爵って、素敵やん?」と思わせなあかん。
心が傾くように誘導させるため、子飼いの悪党一家の中から珠子がチョイスされ、送り込まれたと言うスンポー。



若く美しく献身的な珠子は、秀子のお気に入りに。
秀子は、母とも慕っていたおばを、自殺で失ってから、精神的にもろくなってる模様。
珠子は任務を忘れ、秀子に入れ込んでいく。
お嬢様にドレスを着せていただいたり、男女のアレコレを教えたり。

 

 



藤原伯爵とお嬢様は、どんどん親しくなっていきはる。
なんか許せへん珠子。
藤原伯爵は、秀子に「上月が仕事で家を開ける隙に、日本に逃亡して結婚しよう」と持ちかけた。
秀子はおじさまと結婚することになってて(血のつながりはない)。
「財産、全部あのおっさんの本代につぎ込まれるで」
上月と結婚することも、苦痛で仕方のない「朗読」も、諦めて受け入れていた秀子だが、反乱を起こすことにする。


珠子とともに屋敷から逃走するお嬢様は、藤原伯爵とともに日本に渡り、そこで式を挙げた。
伯爵と褥をともにするお嬢様。
白いシーツの上に赤い花を散らすお嬢様。
なのに、伯爵は釣った魚には餌をやらない方針かいな!許せへん!となる珠子。


お嬢様は次第にお気持ちが沈んでいき、藤原の思惑通り精神疾患の患者を受け入れる施設に入所することに。
胸に石の塊を抱えながら、付き添う珠子。



しかし、施設に入れられたのは。
珠子の方だった。
騙されていたのは…ウチかい?なんでやねーーーーーーん!

ドレス着せてくれたのも、きれいな着物も、このためかーー!
 

 

 


【第二章・風の中の秀子】

秀子は、まだ幼い頃に、上月に引き取られた。
上月は、秀子が気に障ることをしでかすと、容赦なく折檻。

恐怖で秀子を支配する。


秀子は春本を朗読させられていた。
まだ幼いときから、ずっと…ずっと…。
おば(母の姉)が首を吊る。逃げることが出来ない生き地獄から逃げる方法は、ただ死だけ。
おばの後釜になり、朗読を始めた秀子。
上月の生業は、身分の高い…あるいは富豪の好事家を呼び、秀子に春本を朗読させ秀子を商品として見世物にし、本を高値で買い取ってもらうこと。
その好事家の中に、藤原伯爵がいた。

 

 


 

 

秀子は心に蓋をして生きている。
そんな秀子に、
「自分は、貴族でも何でもない、ただのチンケな悪党だ。
あなたはここから出ていきたい。私はあなたの持つ財産がほしい。
どうです、私と駆け落ちしたということにして日本に逃れるというのは」
と持ちかける藤原。



しかし恐怖で縛り付けられている秀子は、逃げたところで追手がかかることを理解していた。
「首吊りで死んだ人は、みなむごたらしい死に様を見せるというのに、何故おばさまの遺体は、あれほど美しかったの?」
そう問いかける幼い秀子を、上月は「地下」の部屋に連れて行く。
そこでトラウマを植え付けられた秀子。


「日本に行って、そこで精神を病んで施設にはいり、その施設内で死んだということにすれば…」
秀子は、身代わりの若い女を秀子に仕立て上げ、施設に放り込む計画を立てる。
その生贄になったのが、藤原がチョイスしてきた犯罪集団の若い女、珠子ことスッキだった。


しかし計画は、ほころびを見せ始める。
秀子がスッキに惹かれだしたのだ。
「何も知らないお嬢様を、私がお守りしないと」
健気なスッキ、可愛い私のスッキ。
好き好きスッキ。

 

 


 

 

スッキとともに日本に逃げる前に、秀子は上月氏の春本や春画を秘蔵してある書庫にスッキを連れて行く。
「こんな汚らわしいものを、お嬢様に読ませていたのか!」
怒りに燃えるスッキは、秘蔵コレクションをめちゃくちゃにする。
秀子とスッキは、手に手を取って、忌まわしい鳥籠から逃げ出した。

 

 


【第三章・ふたりぼっち】

「あなたは、ナム・スッキとして、生まれ変わるのです」秀子を開放したと思いこむ藤原は、秀子を無理にでも従わせようとする。

「女というものは、力づくの関係で快楽を得るのですよ」
いけしゃあしゃあと抜かす藤原。

 

 


秀子は、自分を求める藤原のワインの中に濃縮アヘンを混入。
口移しでワインを飲ませ、藤原をポテチンさせることに成功。
気がついた藤原。

金はなくなり、屈強な男二人に挟まれて車で上月の屋敷に連れ去られる羽目に。


「おじさま、贈り物はお気に召しまして?
その男は伯爵もなんでもありませんのよ。
ああそれなのに、伯爵だと信じていたおじさまは滑稽でございましたわ。
その男に伝えていただけますかしら。

現実の女は、力づくの関係で快楽を得ることなんて無いのだと



藤原は上月から拷問を受けている。
「ま、女二人で、どこに逃げることもできんやろ?
で、秀子の味はどうじゃった?ん?んん~~~?ケ…ケロタン…んん~~~」
こいつ、単なる変態オヤジやんけーーー!

 

 

バツブルー滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗バツブルー



藤原は、最後に一服させて…と懇願し、タバコを吸い始める。
秀子は、初めての夜、自分の手を切って赤い花びらを散らせた。
結局藤原は、秀子をモノにはできなかったのだ。


「教えてぇぇぇぇ、秀子との、アチチな熱い夜を仔細に教えてぇぇぇぇ」
「上月さん、あんた…背中が煤けてるぜ…じゃなく、部屋がくすぶってるのに気づかん?」
「あっ、ほんまや」
「タバコの中に水銀を仕込んどいたんや。水銀は気化したら猛毒を放つんやで?」
「うひゃーーーー、く…クルチィ…」ポテチン。
藤原もポテチン。



上月の追手が秀子とスッキに迫りくる!
…が、「女二人」と言う先入観があるので、秀子が男装してるからスルーしてしまいよる。


首尾よく追手からも逃れた秀子とスッキ。
新天地ロシアに向かう船が出る。
スッキと秀子は、愛し合う。波の上、船に揺られて。


ちりん…ちりん…鈴がなる…。
真実の愛の音色…。


         おしまい

 

 

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原作はこちら。

         下矢印

 

 

 

原作、既読です。読書家ですから…ヲホホ。

(´0ノ`*)☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

 

 

サラ・ウォーターズと言えば、百合ミステリの女王!

ロンドンを舞台にした原作を、日本占領下の韓国に置き換え、美しい愛のミステリに仕上げはりました。

原作とちょっと違う…のですが、興味がわきましたら原作もどうぞ。

面白いです!そして読みやすいです!

 

 

原作は、ミステリに重きをおいてるのですが、映画の方は。

うわぁガーン

ジャパニーズじゃそれ、ピー音入りまくりングやでぇ!ってくらい、放送禁止用語(エロティックな意味の)連発星上足黄

ティンコなんて可愛いもんよ。

もちろん、秀子とスッキのラブシーンも濃厚なのですが、どっちかというと、言葉のほうが過激でした。

 

 

 

 

秀子とスッキがどんどん惹かれ合うところが自然に描かれていたので、そういう関係になるのも、わかるわ~~。

基本、BLより百合が好きなマダムには、大層美しかったです。

3時間近くある映画ですが、飽きること無く見入ってしまいました。

トイレには前もってって行っとくほうがエエよ。マダム途中で1回行った(いらない情報&トイレ近い星人のさだめ)。

 

 

ラブラブおねがいおねがいおねがいおねがいおねがいおねがいおねがいおねがいおねがいおねがいラブラブ

 

 

上月が、おばさまを殺したのですね。

不慮の事故かもしれんけど…そして、おばさまがこの世界に絶望してたのは事実だけど。

自分が死んだら、その後を秀子が受け継ぐとわかってたら、そうそう死ぬ気にはならんて。

おじさま…死刑!(こまわりくんのポーズで)

 

 

日本語には字幕がつかないのですが、イントネーションがおかしくて集中できないので、字幕つけて欲しい。

放送禁止用語のところはつけなくていいので。

聞き取りにくいねん。会話とか。

 

 

 

この映画のキモは、

「力づくで女は快楽を得る」と言う、男の(オスの)間違った認識を「お前アホかー」と認識させること。

韓国は、女性への暴行事件が多い国なんです。ターゲットは、女ならなんでもいい。

いたいけな子供まで標的にされる…そんなことがまかりとおっては、イカンのです!

しかも、惨たらしくいたぶる。

もし、そういう事件が相次ぐ前提に「力づくで快感」と言う思考があるならば。

アホの極みと言えましょう。

 

 

秀子が「そんなもんで快楽得られるか、ヴォケェ」と言うのは、女の心の叫びなのです。

 

 

木の人形と繋がって、しかも公開。

ドスケベ変態親父達、氏ね!

おじさまスキーであっても…、いや、あるがゆえに庇いきれへんわ。ド変態。

 


秀子が今まで受けていた屈辱、諦めていた日の当たる世界での生活。
それを男の藤原ではなく女のスッキが与えた(と言うか二人で勝ち取った)ところが良いのです。
美しさと財産を引き換えにして、男に与えられる幸せなんていらない。
私は、私の知恵と胆力で、この世界を渡っていくわ!

 

 

上月のコレクションを、破壊しつくすスッキ。

男の誰にもできなかった「ひたすらに君を愛する」をスッキは安々としてしまった。

だから秀子は、涙したのですよ。

 

 

まぁこの作品の中の男は、ろくなやつがおらんくて、流石に世の男子皆が、こういうドアホウばかりではないので、嬢たちよ安心してたもれ。

 

 

サラ・ウォーターズでは、こちらもオススメ!

マダムは最初にこっちを読んで「してやられた」と思ったものです。

            下矢印

 


およそ男子の母ならば、
女性をつけあがらせる必要性はないけれど、
お互い尊敬できる関係でいられる相手とくっつきなさい、
そう教え込みたいですな!

 

 

キラキラウインクウインクウインクウインクウインクウインクウインクウインクウインクキラキラ

 


だからといって、
これを息子氏と観られるかというと、

トンデモネェェェェ!
ですが。



一人で観る映画。

旦那や彼氏と観ても、キマズーになると思います。

あと、窓は閉めておけ!

ご近所の皆様にあらぬ疑いをかけられぬよう…。

放送禁止ワード連呼してるけど、これはエロティック・ブンゲイなんでちゅよー!

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