ボクの妻と結婚してください(ネタバレ) | 映画でもどうどす?

映画でもどうどす?

映画と読書の感想を気が向いたら書いてます。
どちらも、ホラーとミステリが多め。
ホラーなら悪魔よりゾンビや怨霊。
ミステリならイヤミス。

なんか釈然としないマダムは鬼畜なの?

 

 

 

膵臓がんで余命を宣告された夫の人が、

妻子を置いて逝くのがちんぱいになり、

自分が「これ」と見込んだ人に、

妻子を託そうと奮闘する話。

 

 

 

 

注意!)

結構辛辣な書き方をしていますので、

ファンの方はUターンした方がよろしくてよ?

 

 

バツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルーバツブルー

 

 

テレビマンの三村修治は、医者から、

「あんたガンで、もうすぐ死ぬから。ステージ4bやから!」

と宣告されました。

 

 

何事も「楽しい」に変換してきた修治ですから、

嫁の彩子と、息子の陽一郎に打ち明けることをせず(ナゼホワイ?)、

嫁が笑顔でいられるような企画、

「嫁に結婚相手を探そう作戦」

を企画します。

 

 

……。

コイツハアホカ?

 

 

知り合いで今は結婚相談書の所長をしている、知多かおりに相談し、

「嫁にふさわしい相手を探してくんろ、わしゃーガンで死ぬんじゃ」

と泣きつきました。

 

 

 

 

結婚相手を探すため職を辞めたり、理想の男性像を訊いたり。

彩子が「健康な人かな~」と言ったことに落ち込んだりもしたけれど、修治は基本前向きです。

 

 

キラキラグッグッグッグッグッグッグッグッグッキラキラ

 

 

かおりの力で伊藤正蔵というインテリア会社の社長と出会います。

正蔵はかなりいいやつ。

気さくで優しく、他者に対する心配りも出来、経済的にも申し分なし。

修治は「あら、ぴーんと来ちゃったわ、ビビビ雷」とこの人を生贄…あ、自分亡き後の夫としてターゲットロックオンですよ?

 

 

 

 

修治は猛烈に彩子を売り込み、正蔵とも友人のように打ち解けていくのです。

 

 

修治は次に「オレ浮気してる作戦」を見せつけ、離婚を切り出しました。

家を出て行く修治。

何が何だか分からない彩子は修治の鞄に当たり散らし、その時にころっと出てきた手帳を見つけ、修治の身体のことを知ってしまうのです。

「余命日記:彩子と陽一郎が、これからも幸せに暮らしていけるように計画」

バレるわ!そんなもん置いていくな!!

 

 

ムカムカムキームキームキームキームキームキームキームキームキームカムカ

 

 

修治は彩子にガンのことを打ち明け、

「君と陽一郎を支える人を見つけてあげるから、お見合いしよう」

「ハァ?ふざけんな!」

怒りに燃える彩子ですが、このタイミングで(グッドタイミングガイですな)倒れる修治。

 

 

 

 

修治と偽浮気相手のアイドルとの浮気場面が週刊誌に載り、正蔵は裏切られた思いでいっぱい。

「今後二度と会いたくないって言ってたわよ」かおりに教えられ、正蔵に本当のことを伝える修治。

「膵臓がんの末期でボク死ぬねん。

ボクが妻にしてあげられるのは、『この人だ』と思う人に妻と子を託すこと!」(死を盾にした脅し)

 

「ファッ?治療に専念して、家族のもとに帰ってあげてくださいよアセアセ…」

 

「でもボクは見てしまったんです。彩子と息子が新しいお父さんと楽しそうに笑っているシーンを!!

そんでもって、新しいお父さんは、ズバリあなたでしょう」(妄想暴走)

 

 

 

 

一旦は断った正蔵が「お見合いしてもいい」と連絡してきました。

修治と正蔵と彩子は3人でデート。

三重県津市出身の彩子と正蔵は津ぎょうざの話で盛り上がります。

 

 

ボーリングにいったり映画を観たり、3人はデートを重ねてゆきました。

いつしかデートには、正蔵と彩子の二人だけが行くことに…。

 

 

 

修治は陽一郎を連れて近所の土手に行きます。

「一番大事な人が、自分の子供を産んで笑ってくれる。幸せだなぁ。陽一郎がお父さんになる日を見たかったな―」呪いの前段階。

修治は、もう少し大きくなったら読んでな…と手紙を渡し、「お母さんのことを頼む」と呪いをかけます。

 

 

 

 

月日が流れ。

修治は自宅で車椅子。

痛みを取るためだけの点滴を受けている状態。

 

 

でも、正蔵と彩子の結婚式予行演習には出るし、ちゃんと歩けるくらい元気!

「今後、きっと幸せになります。保証します…だから、ボクの妻と結婚してください」

「謹んでお受けします」

パンパカパーーーン。

 

 

 

そして修治は死にました。

彩子と正蔵が会っています。

 

 

「結婚相手を演じてくださってありがとうございました」

「いえいえ」

修治が心置きなく死ねるように、彩子が頼み込んで演じてもらってたのです。

 

 

彩子は陽一郎と二人で暮らしていく所存。

正蔵は、結婚もいいかもな―と思います。

 

 

陽一郎が貰った手紙には、

「お金を稼ぐようになったら思い出にお金をつぎ込むように。

人の悪口を言ってもいいけど、本人の前で笑いに変換できるように。

ユーモアと素直さを大切に。

PS お母さんに伝えてください。いつかまためぐり逢えたら、

ボクと結婚してください」

 

 

どこまで息子に呪いをかけたら気が済むんだ!

 

 

     おしまい

 

━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─

 

 

修治、道化師。

彩子の掌で踊る道化師。

 

 

なかなか評価が高く、感動した、泣いたという評判なのですが。

どこに泣ける要素が?

 

 

思い込みだけで生きてる男が、自分の思いついた発想に妻と子と、おまけに赤の他人を巻き込んで勝手に往生した話じゃないのか?

 

 

タラー滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗滝汗タラー

 

 

彩子と陽一郎が即座に路頭に迷うなら、それはまた「妻子を守る一つの手段」であるかもですが、経済的にはあんまり心配ないと修治本人も言うてたし。

(保険には結構入ってる的な発言)

息子には永遠に解けない呪いをかけるし。

 

 

とんだ父親だぜ!

 

 

『ビリギャル』の時も思ったのですが、

わかりやすい一生懸命さに、

そんなにさくっと騙されてたら、

羽毛布団やら圧力鍋やら売り込まれるで?

 

 

 

 

修治の明るさは、周囲の人に笑顔を強要している明るさじゃない?

まぁ彩子も彩子で「ちょ…待てや」な嫁なので似た者夫婦でいいのかもです。

陽一郎が世間に出た時に、世間と自分ちとのズレを知り、

「オレはオレの人生を生きてもエエんや」と気付いて、呪いが解けたらいいですね…。

 

 

息子の人生は息子のもの。

父親が自分の心情を託すものじゃない。

 

 

なんというかモヤモヤした感覚が残ってしまい。

これ、描き方ひとつでホラーじゃん!と思ったり。

 

 

殿方の結婚感って、こういうものなの?

自分がいなくちゃ、妻と子は何も出来ないと思ってるの?

ぼくのかんがえたさいこうのけいかく。

んなアホな…。

 

 

偽浮気に利用したアイドルの女の子とその所属会社のことは、その後どうしたんだろう。

膵臓がんで手術も出来ないのに、なんであんな動き回れるんだろう。

 

 

 

 

なにより、

父親の企てた馬鹿げた計画に母親が乗っかって、

年端もいかない息子に「お母さんを頼む」と呪縛がかけられて。

いや、それが一緒に闘病してきての「頼む」ならわかるんさ。

その部分をスコッと抜いちゃって、オトンの好き勝手なプランに踊らされた挙げ句の果ての「頼む」…。

あの流れなら

「お前は、お前の楽しいと思うことを精一杯しなさい」

と持って行くのが当たり前なのではなかろうか?

 

 

お母さんと並んで食事をしている最後のシーンも。

あそこは対面(お父さんの座っていた席)に座らせて、

お父さんはいなくなったけれど、僕がお母さんを守るよ。

僕がそうしたいから。

(お父さんの呪縛ではなく、僕の意思で)

…ってしてほしかった。

 

 

親は子供にいろんなものを残し、受け継いでもらって行くけれど、

あくまで子供の人生ありきの上での引き継ぎ事項じゃないのかなぁ。

 

 

こっちが評価高くて、『何者』の評価が低い理由がわからん。

きっと素直で善良な人なら、

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