就活の嵐、SNSの嵐、ダブルタイフーン。
何者 DVD 通常版 4,104円 Amazon |
シューカツやでぇ!
もう人生最大のイベント言うてもエエくらいのビッグイベントや。
神経使うわ。
みんなで協力してシューカツの荒波を超えていこうや!
ところが一人に内定が出たら…。
注!)今回むっちゃ長いです。BBA、心に響きました…。
原作読もうっと!
拓人は、友人でルームメイトの光太郎のラストライブを見に来てはる。
ほんのり想いを寄せている瑞月にも再会。
瑞月は、留学して帰国したばかりなりけり。
就活用の黒いスーツも身に馴染んできたころ、光太郎も染めていた髪を黒く戻し(この辺「いちご白書をもう一度」の頃と変わってへんなぁと思ったマダムはBBA)就活に参加。
合同企業説明会、エントリーシート、面接、OBと会う…。
スケジュールは分刻み。
ネット依存の気がある拓人はスマホを片時も離さず、周囲の友人の動向をサーチ。
理系院のサワ先輩(大学の演劇サークルの先輩だった)は早々と推薦枠で就職を決めはった。
羨ましいでヤンス!
拓人と光太郎がルームシェアしているアパートの部屋に瑞月がやってきた。
「上の階に友人が住んでたの!ビックリ!!」
留学生同士で仲良くなった理香は、みんなが就活生と知り、
自分の部屋を就活対策本部にしようよ!と言い出す。ノリノリで賛同する光太郎。
理香には隆良と言う同棲している恋人がいた。
彼は「就活なんて、流れに乗らされてるだけじゃん」とフリーランスとしてやっていく模様。
拓人は、そんな隆良から、かつて自分と同じく演劇の脚本を書いていたギンジを連想する。
カラスマギンジは、就職せず自分で劇団を立ち上げ公演してるけど、世間の評価は結構厳し目。
拓人は分析能力に長けていると自負してる。
脚本を書いていたので、他人を見る目はクール。拓人の分析を褒め倒す光太郎。
就活もたけなわ。
内定がまだ一個も取れない、拓人たち。
あちらの会社に行き、こちらの説明会に行き。同日にそれをこなすときもある。
ある日拓人と瑞月は、「就職なんかしねーよ」と豪語していた隆良が、こっそり面接を受けに来たところを目にしてしまう。
なりふり構わない理香の姿も見てしまった。
ギンジと隆良につながりがあることを知った拓人は、サワ先輩に「夢ばっか追いかけてる奴ら」的な批判をするが「おまえ、想像力がない」と言い放たれてしまう。
サワ先輩なら共感してくれると思っていた拓人はショックを隠せない。
理香は、OBに会いに行きメアドの交換をしたら、そこからTwitterのアカウントを探し出す、そうやって縁を結んでいくという作戦を取り始めた。
流石に光太郎も苦笑
そこまでしても内定は出ない…。
焦りが身内を走り出す。
瑞月に内定が出た。
大手の通信会社だ。
瑞月の合格を喜びながらも、内心忸怩たる物を抱える拓人や理香。
光太郎にも内定が出る。中小の出版社。
相変わらず連敗中の拓人、理香、隆良。
拓人は光太郎から「なんでお前に内定が出ないのかわからない。嫌味じゃなく」と言われてしまう。
拓人たちは、理香の部屋にあるプリンターを使わせてもらっていた。
その日、拓人はいつものように理香の部屋に行き、プリントアウトしようとして、理香のPCに残る履歴を見てしまう。
そこにあったのは、「全日通信(瑞月が内定をもらった会社)ブラック」
理香もまた、拓人がスマホで光太郎の会社の2ちゃんをサーチしているのを知ってしまう。
き…気まずい!
気まずいまま、なんとなくチャンチャンで終わるのかと思ったら。
理香が堰を切ったように怒鳴り始める。
「あんた、みんなのこと笑ってるでしょう?
あんたのTwitterの裏垢知ってるんだからね。
鍵もかけず、公開しててさ、自分のTwitterが大好きなんでしょ?
拓人くんのそういうところ、みんな見えてるんだから!だから内定取れないんだよ!」
否定できない拓人。
「アタシは…Twitterで自分の努力を実況中継しないと立ってられないから!」
号泣する理香。
そこへ隆良がやってくる。
「拓人、オレ本格的に就活しようって決心したんだ。
色々教えてくれよ。だってお前、
就活二年目なんだろ?」
崩れ落ちる世界。
今まで裏垢でつぶやいていた毒が流れて流れて流れて…。
事あるごとにスマホを弄ってたのは、みんなのことを知りたいだけじゃなかった。
冷静に一歩引いた自分、俯瞰で観られる自分、かっけぇぇ!
足並みを合わせているように見せかけ、裏では自己満足の「理想の自分」が紡ぎ出すTwitterに依存し、皆を軽視してた…それが拓人の本性。
光太郎はライブに熱中して単位を落とした。
瑞月と理香は1年間留学していた。
そして隆良は休学し、1年ダブってる。
拓人は…。
みんな大学5年生。
光太郎や理香が、即座に意気投合したのも。
みんなが大学5年生だから。
でも拓人以外は、就活は初めて。
「去年内定が取れなかった」拓人は、今年もまた内定が取れないまま…。
グループ面接が始まる。
「1分間で自己紹介してください」
拓人は自分の心情を吐露する。
「痛々しい自分を恥ずかしいと思っていた。
今だに演劇にしがみついている友人をバカだとも。
先日彼の演劇を見に行って、それは見れたものではなかったけれど…
すみません。1分間では…話しきれません」
嗚咽をこらえながら、拓人は初めて面接用ではない自己アピールをしたのだ。
面接会場を後にする拓人。
だが拓人は、少しだけ前に向かっているのかもしれない。
未だ内定は取れないけれど。
あの面接で内定がもらえるほど、予定調和の世界ではないってことです。
リアル。
就活の荒波を、拓人は掻い潜れるのだろうか。
でも、少しだけ、
頑張れ…と、
応援したい。彼を。
おしまい
━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─━─
今の就活って、こんな大変なんだ!
教授推薦、教授推薦を…なんとかっ!
コミュ障な息子が、あの面接をくぐり抜けられると思えねぇぇェェェ!!!
マダムなんかさ、医療系だったから、学校から「ここなんか、どうやろ?」「そこ面接に行きます」「合格。春から来てね」「はい」就活終了!
あああ、こんな就活耐えられへん。
分析家の拓人。
能天気光太郎。
苦労人瑞月。
意識高い系理香。
アーティスト崩れ隆良。
どう見ても拓人が一番、内定取れそうなのに。
理香は、かなり難航すると思う。
彼女は出来る子かもしれないけど、英語が話せるからってそれが強力な武器になるとは思えないし。
グループミーティングの「私が」「私が」なしゃしゃり出気質なら、余計評価低いんちゃうかなぁ。
企業がほしいのは「私」を持っていつつ「協調性」もある子やから。
( ゚д゚)ハッ!、ワイ、無理!
「なんでお前が」と言う光太郎の言葉は、二年目にかかっていたのか。
そう考えると、はじめから色々伏線張ってあったなって感動すら覚えたわ。
サワ先輩の立ち位置が絶妙。
冷たいんだか親身なんだかわかんないよぅ。
それでも、Twitterにどっぷりの拓人に「たった140文字で人を束ねるなよ」と言ったり。
先輩は先輩なりに拓人を案じてくれてるんちゃうやろか。
なんせ勇者サワヒコやから…違う。
この映画、年齢層によって評価がまっぷたつなんですね。
イマドキの就活戦線に近いところにいる人ほど評価が高い。
逆に、SNSやTwitter依存や、就活をマイナビやリクナビと言うサイトを使ってエントリーシート書いて…というものに「?」な人は、評価が低い。
あとは、ラスト。
拓人に感情移入できるかどうかで評価は別れるね。
マダムは、拓人を我が子と思ってみちゃうから、泣けて泣けて。
あんたもエエ子やねんで?
そら、毒垂れ流しやし、オレかっけぇ!って…ちょっとさぶいぼ立つで、チミィ!って部分もあるけど。
大なり小なり、この年代の子なんてこんなもんやん?
自分をかっこよく見せたくて自己肥大してて。
Twitter依存も、多少ならあるあるやろうし。
少なくともエアフレンドや嘘イベントを作って、リア充アピやらかしてるしてる子よりは、まだ救いがあると思うよ。
痛いのは隆良。
アーティストになるねん!なれへんなぁ…就活に逃げようかなぁ。でもリクルートスーツ着るのはワイのポリスィーに反するから、スーツは着ないぉ!
内定出ない。
やっぱ、就活みたいな流れに乗って…っていうのは個性のあるやつ(オレ様)には向いてへんねん。
生活の不安があり、安定した企業を目指していた瑞月が切れるのわかるわ。
「息子さん!いかがでしたか?」
「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」
「就活早めに始めなアカンってわかりましたか」
「((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル」首肯首肯。
「教授推薦、ほちいなぁ」
「ほちい…」
あれですよ。
好きな職種で、最高の勤務先で、福利厚生もしっかりしてて…そんな企業は、
言うたらアレですが、宮廷WKエリート様が全部かっさらっていきます。
MARCH以下なら、何らかの条件を譲歩せな(その譲歩の度合いは大学のランクにかかってるんや…)就職なんか無いで!
マジで…。
焦燥感を掻き立てられる映画。
就活する子は観たほうがエエで。
世の中、甘くない。
心は早いうちに折っとけ。
そして、折られて立ち直れ。
シューカツはそれくらい、恐ろしきものよ。
暗雲立ち込める就活の海。
マダム、本気で不安です。
資格取れ資格!
就活に挑むお子さんをお持ちの親御さんも観て、切羽詰まりましょう!
マダムと一緒に…ポチ
↓