脳内人格が大暴れ(違うって!)
わたしの頭の中にいる感情ゴレンジャイが、
わたしの行動を司ってけつかりますねん!という話。
(だから違うって!)
こんにちは赤ちゃん。
ワタシがヨロコビよ。
この世に生を受けたライリー。
彼女の頭のなかには5つの感情がいます。
ヨロコビ、イカリ、ムカムカ、ビビリ、カナシミ。
ヨロコビは、この5人の司令塔的なポジション。
まぁね、アテクシ的に言うと、ノーテンキと言ったほうがいいんじゃね?と思うこともあるけど、彼女のおかげでライリーは人生を楽しく過ごし11年。
イカリやビビリ、ムカムカたちも参加して、
コミュニケーションを取っていき、
成長しました。
でも、ヨロコビは、カナシミの存在をちょっと邪魔に思ってる。
だって、ライリーには、楽しくハッピーに暮らして欲しいんだもん!!
ライリーが11歳の時、一家はミネソタからサンフランシスコに引っ越すことに。
期待に胸を膨らませてやってきたシスコだけれど、
家はおんぼろだし荷物は手違いで届かないし、
学校には友達もいないし、大好きなホッケーも出来ないし…。
ヨロコビは懸命にライリーの心を喜びで満たそうとするけれど、現実はチビシク。
落ち込むライリーに、5人もオタオタ。
そんな時、ヨロコビが大切に大切にしていたライリーの「喜ばしい思い出ボール」をカナシミが触ってしまう。
すると輝きは失せ、たちまち哀しみ色のボールになってしまうやん。
悲しい色やねん…やんか!
「ちょ、アンタ、それに触らんとって!」
「あ…ご…ごめん」
揉めてたら、思い出ボールを保存する保存庫に送るチューブに、カナシミと一緒にヨロコビも吸い込まれてしもうたー
そのまんま司令塔から、思い出保管所に飛ばされたから、
何としても司令塔に帰らねば、ライリーが壊れちゃう。
二人がおらんくなった感情たちは、二人の穴を埋めるべく奮闘しますが、なかなかうまく行かず。
ライリーは不安定になり、
親に反抗したり、ギャグに笑わなくなったり、友達とも喧嘩してしまったり…。
その都度、ライリーの心のなかにある、
「島」が壊れていかはる。
ガラガラと。
ヨロコビとカナシミは、
ライリーの思い出の中にいた、幼いころに作り上げた空想上の友達、ビンボンに出会い、ビンボンの案内で司令塔を目指すことに。
ヨロコビは、「特別大切な思い出」を抱えて司令塔を目指します。
なんとか司令塔に行けるチューブを見つけるものの、
ヨロコビは、カナシミを捨て置き自分だけが司令塔に帰ろうとしはる。
それがライリーのためになると思って。
でもチューブは壊れ、ヨロコビは「思い出ゴミ捨て場」に落ちてしまいます。
そこでヨロコビは、ライリーの思い出のなかにカナシミが存在し、それが彼女の感性を育てていることを知ってしまうのでした。
ライリーが一番輝いていた、ホッケーの試合の胴上げシーン。
でもその胴上げの前に、ライリーは大事なところで失敗し試合に負け、一人悲しみの淵に沈んでいたのです。
それを救ったのが、両親、そして友人たち仲間たち。
楽しいことだけじゃない、哀しみがあるからこそ、楽しさがより鮮やかに映える。
悲しみを知るからこそ、人は人の暖かさを知る。
ヨロコビは、カナシミの存在をこの時初めて認めたのでした。
カナシミと一緒に、司令塔に帰るためビンボンとともに悪戦苦闘するヨロコビ。
失敗に失敗を重ね、苦闘の果てにようやくゴミ捨て場から脱出できたけど、
ビンボンはヨロコビを脱出させるために自分は、ゴミ捨て場に残り、そして消えゆく…。
カナシミを見つけ出し、司令塔に戻る為頑張るヨロコビ。
ライリーは、親のカードを盗みミネソタに帰ろうとしてはった。
思い出があるあの街に戻れば、また幸せになる。
こんな辛い立場から逃げられる…。
ミネソタ行きのバスが動き出した時、ヨロコビとカナシミが戻ってきたー!
カナシミはライリーの心から、哀しみを引き出します。
家に帰って、泣いて泣いて…哀しみを吐き出すライリー。
カナシミは、家族の心をまた結びつける起爆剤になってくれたのです。
そしてライリーは12歳になり、
彼女の心のなかでは、5人が絶妙のタイミングで動いてはる。
シスコにも慣れ新しい環境で友だちもでき、
思春期はもうすぐ…。
おしまい
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よく出来てますよ
説教臭くない。
唯一の欠点は。
ヨロコビのハイテンションが正直しんどい。
そう思うのはアテクシだけではありますまい。
イカリとムカムカって同じような系統ちゃうんか?と思ったんですが、
ムカムカって結局不機嫌さんってことなのね。
ママの頭のなかにも、マダムゴレンジャイがいてはって、
大人やから冷静に会議してはるねん。
パパにもゴレンジャイおるねんけど、こっちはスポーツ観戦にちょっと夢中という少々気が利かないゴレンジャイ。
カナシミという感情は、厄介なものだけど、
そのカナシミがなければ、人は素直に泣けへんねん。
怒るだけでは心は癒やされへんねん。
人生に…感情に、カナシミという彩りを添えることで、
他の色もまた輝き始めるんぇ。
なんて奥が深いんや。
La vie en rose !
なんていうか、人生の深い深い部分を、
こんなふうに描けるって素敵やなーって。
哀しいとか腹立つとか臆病とか…そういうマイナスの感情って、
みんな「いらん」って思いがちやし、
幸せなことだけしていきていけたらええのに(楽して)って思いがちやけど。
しんどいことがあるから、ちょっとした幸せが輝くし、
辛いことがあるから人の情けが身にしみるし、
病気になるから健康のありがたみが分かる…的な。
人生の彩りは5色ではないけれど、
わかりやすくするために5パートに分けたのも正しいと思っちゃう。
EDの、先生の脳内ゴレンジャイ。
どんなマダムにも「イケメソ男子に誘われたい願望」があるねん!
とか。
わんこの脳内とか、
にゃんこの脳内とか。
最後までとっても面白かった。
ライリーが素敵な女の子になりますように。
きっとなれるよね!
号泣はしないけれど、
ジーンとくる作品。
萌えキャラじゃないところも良!
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