- 汚れなき祈り [DVD]/コスミナ・ストラタン,クリスティナ・フルトゥル,ヴァレリウ・アンドリウツァ
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死ぬほど好きなアナタなのに、
ちょっと会わないうちに変わってる…。
でもやっぱ好きやねん…。
アリーナは、同じ孤児院で育ったヴォイキツァが好き。
ドイツから、彼女に会うためにルーマニアに来ます。
しかしアリーナのヴォイキツァへの想いに反し、
ヴォイキツァは、修道女となり、
一番愛するのは神様…になっていました。
ヴォイキツァと一緒にドイツに戻り生活したいアリーナ。
…が、
ヴォイキツァには、もはや確固たる「彼女の居場所」と「存在理由」があり、
アリーナの言うようにドイツに行くとしても、
いつまでも一緒にいる…という思いはないのです。
すれ違う心にイラつくアリーナ。
ヴォイキツァを信仰への道に引きずり込んだ、神と神父と修道女たちを、
心の底で恨んでます。
でも、アリーナには行くところもないので、
修道院で厄介になることに。
懺悔やら神さんのことやら、
どちらかと言うと「信仰で飯が食えるか!」なアリーナには、
うざったいことこの上ない。
ドイツでの生活で体調を壊し、精神的にも不安定なアリーナは、
ある日爆発。
病院に送られますが、
「薬と平穏な生活があれば、入院を継続しなくてもええと思います」
そう医者に言われ病院を追い出されました。
引き取ってくれそうな里親ともトラブルを起こし、
結局修道院に戻るしか無いアリーナ。
ヴォイキツァは彼女なりにアリーナを心配し、
修道院に居られるように尽力を尽くすのですが、
アリーナには、それだけでは満足できません。
ヴォイキツァは、私をもっと愛するべきである。
ヴォイキツァは、私を第一に考えるべきである。
ヴォイキツァは、私のことだけ考えてればいい。
つまり、もっと構ってよ~!!
アリーナが想像していたよりもヴォイキツァは、もっと現実に迎合していたのに、
アリーナだけは、適応できません。
そしてアリーナは、またもや狂乱。
アリーナが来てから、良くないことが続き、
修道女たちの中に、
アリーナは悪魔に憑かれているのでは?との不安が広がります。
なんとか冷静に対処しようとする神父ですが、
信者たちへの世間体も慮り(なんせ信者がいないと成り立たないのですから、修道院の中に悪魔が居るなんてことがバレたら…!)、
アリーナの中から悪魔を追い出す…ことを決意。
アリーナは鎖で手足を縛られ、寒い中に放置されます。
彼女が苦しめば悪魔も苦しむ。
でも、修道女達は、悪魔祓いの名を借りてアリーナを粛清しようとしてるのではなく、
本気でアリーナを心配してるのです。
そこが怖い。
アリーナの容態が急変し、救急車が呼ばれますが、
そこにいた救命士の処置が間違っていたらしく、
アリーナは死亡。
神父たちは罪に問われ、
ヴォイキツァは、神を捨て、世俗の中に戻っていくことになるのでした。
おしまい
悪魔祓いの話って言うから、すっかりホラー気分で観てたら、
文芸作品でしたー。
アリーナの依存性に、観ててイライラ。
分かるんですよ、孤児院ではあんなに相思相愛だった(多分、百合関係もあった)ふたりのうち、
一人が百合卒業して、
「神とともに生きるけんのぅ!」
となったら、
「わしゃ~、どうなるんじゃ~?」
ってなるってことくらいは。
でも、あまりにもかまってちゃんっぷりがひどくて、
精神的にかなり幼い(成熟してない)のかなぁ…。
ヴォイキツァと暮らしたいなら、神さんに心奪われた彼女を認めつつ、上手く誘導して、信仰心を逸らしていくべきだったと思うの。
アリーナは、急かしすぎ!
何でもかんでも、自分にとって良い結果が出ないと気に入らない。
果報は寝て待て…っていうじゃない。
ヴォイキツァが、アリーナを嫌いになったわけじゃないんだから。
善良なる人ではあっても、
カネがない、
世間体が悪い、
神様を信仰してたら全てうまくいくはず!
行くわけ無いよなー。
信仰、というものが、そういう思考のもとに成り立ってるんなら、
申し訳ないが、わしゃー、信仰とは無縁の立ち位置にいたいです。
ほら、物事って多面的に見ないとアカンやん?
信仰というものに惑わされると、
その多面思考ができなくなりそうじゃん。
色々考えさせられる映画でした。
愛とか、
独占欲とか…。
やっぱり生きていくには金が大事とか!!
ラストシーン、
雪で止まっている車のフロントガラスに泥水がかかる所は、
俗世に出て行くヴォイキツァの行く手を暗示してるのでしょうか?
厄介な子に好かれてしもうた、
ヴォイキツァが一番不幸なんちゃうか?
そう思うアテクシです。
かなり長い映画なので、
腰を据えてご覧ください。
ドーン・ガーン・ワーっとくるシーンが無いのに、
目を逸らせない…、
不思議な映画でした。
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