ミャンマーのお葬式事情
ミャンマーは、2010年以前ビルマと呼ばれていた国で、最近では25年ぶりに行われた総選挙で、長らくの軍事政権下からの脱却を図るアウン・サン・スー・チー党首の当選と体制発足が記憶に新しいニュースでした。それではミャンマーのお葬式がどのようなものかご紹介します。ミャンマー独特の文化や習慣はどんなことでしょうか?多民族国家で、人口の6割をビルマ族が占めます。他に、カレン族、カチン族、カヤー族、ラカイン族、チン族、モン族、ヤカイン族、シャン族、北東部に中国系のコーカン族などの少数民族がいます。ビルマで話されている主な言語は、公用語はビルマ語で少数民族諸語(シャン語、カレン語、ロヒンギャ語、チンプオ語、クキ・チン諸語、モン語など)がそれぞれ使われています。ミャンマーの多数派民族であるビルマ族の食文化ビルマ料理(ビルマりょうり)とは、東南アジアのミャンマーで食べられている料理で、スパイスの使用が比較的抑えられている点と、油を多用する点に特徴があります。主食は米で1・2種類の副菜を添えて大量の米を食べるのが基本的なビルマ族の食事スタイルで、副菜は、日本ではカレーにあたるヒンという名前の煮込み料理が中心で、具は玉ねぎ・トマトなどの野菜に肉類とその内臓、魚介類を煮込んで、食材の風味とエキスを含んだ油が美味となっています。一般的に姓(苗字)を持たないことになっており、必要な時には両親いずれかの名と自分の名が併用されています。また、命名の際に、その子が生まれた曜日によって頭文字を決めます。ビルマの七曜制や月の名前、土地の名前等から付けられることが多いようです。タン、スーのような1語やバー・モウなどの2語の名がほとんどでしたが、独立後からアウン・サン・スー・チーのような4語や5語の名前が見られるようになったそうです。アウン・サン・スー・チーのように、子の名前に父祖の名前を組み込むこともあるようですが、国際社会で活躍する場合の観点からはかけ離れており、入国の際など便宜上必要な際は、男性は性敬称のウー(ウ)や女性敬称のドオ(ドー)が用いられます。2014年春、31年ぶりに国勢調査が行われ、3月30日時点での人口は51,419,420人で、前回に行われた1983年国勢調査値(31,124,908人)から2千万人増えているという結果となりました。ミャンマー国内における宗教と宗教徒の割合は?ミャンマー国内のほとんどは仏教徒で占められています。仏教(上座部仏教)90%、キリスト教4% (バプテスト教会 3%、ローマ・カトリック教会 1%)、イスラム教4%、 精霊崇拝1%、その他(ヒンズー教などを含む) 1%です。ミャンマーの仏教の上座部仏教は、比較的原始仏教に近い姿が特徴です。日本の仏教は伝承ルートを通じ大乗仏教とよばれる発展経路を通じたもので、なおかつ宗旨・宗派へと細かく分かれてきた歴史があり別のものになります。日本と同じ仏教とひとくくりに言えるものではないようで、親近感をいだいたり、文化的に近いと考えるのは早計です。キリスト教におけるカトリックとプロテスタントの差と同様に、ミャンマーの上座部仏教と日本の仏教(主に大乗仏教)は、日常においても、葬送のような儀礼の部分でも大きく違います。土葬だった時代はお墓を作ることもあったようですが、都市開発に伴い、政府の意向で墓地が移動したり、接収されたりすることが多かったようです。ヤンゴンあたりでは昨今ではいっそう原始仏典に戻るかのごとく、一般の人にお墓はありません。自宅の仏間には大きな仏像がありますが、その近くに亡くなった人の写真などを置きます。日々、仏像に向かいおとなえするお経は、亡き人達にも合わせて伝わる、というかんじでしょうか。ミャンマーのお葬式は、どのように執り行われている?最近の都市部では病院で亡くなると、霊安室に安置されます。亡くなった人を自宅に連れ帰ることはせず、直接、火葬場の霊安室に搬送し葬儀の当日まで保管してもらいます。日本のような霊柩車システムがないため、亡くなった人を運ぶのは家族の仕事となります。搬送用の車はまず借りられない(死人を載せられることを極端に嫌がる)ために自家用車で搬送する必要があります。葬儀当日は、亡くなった人をストレッチャーをすこし豪華にしたような寝台の上に乗せ、新しいロンジー、シャツなどを最低限の着衣の上に乗せて、装束とします。(日本の「おくりびと」のような役割を担ってくれる人々がいないので、取り扱いに不慣れなため、新しい衣服に着替えさせたりすることは難しいのです。このため亡くなった人の「上に乗せる」ということになるようです。)周りを花で飾り付けます。この一連の流れをすべて遺族がします。上座部僧(葬儀のときは数名)の読経の中、家族は摘水供養(イエゼッチャ)を行います。ちなみに、日本で枕経にあたるものは、上座部僧の準備ができれば意識の確かなうちに枕元で僧侶がおとなえすることもあるという枕経本来の姿が残っているようです。枕元で意識があるうちの僧侶の読経を聞く、これは「安らかな旅立ち」や「死への恐怖が和らぐような」お経が選択されているそうです。読経が終了すると荼毘に付します。(棺の種類よってかかる時間が違うので、料金が違うそうです。)遺骨を取り上げたり、その後の処置は一切ありません。亡くなった当日を1日目と数えて7日目にあたる日に、日本の初七日にあたる法要を僧侶を招いて行います。日本と違い、むしろこの7日間は自宅に魂が帰ってきてもよいように、24時間門や玄関を開けっ放しにするそうです。そのため男手がないところでは、警備の人を雇う必要があります。ミャンマーのお葬式に参列するときの服装や香典は?ミャンマーの葬儀に参列する際の服装は、日本のような喪服はありません。上が白のシャツを着る人が多いようですが現地では色のシャツを着ている人もいますので、華美な服装でなければ普段着で参列しても問題ないようです。香典は、ミャンマーでは参列者は基本的に現金を持参することはしません。「ティンガン」(僧侶の法衣)、お花などを送ります。自宅に届けても良いし、お花は斎場あてに手配しても構いません。日本の香典返しのようなイメージで、参列者は斎場に着くと、亡き人をしのぶ文言やお経の一説を書いたうちわ(会場にエアコンなどがないため)や、普段使えるような「お経集」を配られます。ミャンマーの葬儀も松・竹・梅とあるようで、棺の材質が異なったり、利用できる部屋が異なったりするそうです。読経が終了すると棺に移します。そして日本と同じくお花をいれて飾りつけ、ふたを閉めます。日本のように、棺に釘を打つという習慣はないようです。※インターネットで集めた情報になりますので、事実と異なる場合があります。