本は左下1冊だけですが、写真とメッセージ的な文章が中心で、
まとまった文章ではありませんでした。
残りの4冊は自伝的な漫画。
多少の脚色はあると思いますが、
ハングリー精神が凄まじい、の一言です。
漫画のストーリーは、
貧乏な徳之島の農家に生まれた徳田虎雄氏が、
小学生の頃に弟が病気になり、
医者を呼びに行くも貧乏人のもとには来てくれず、
そのまま弟が亡くなり、医者を目指す。
勉強はできなかったので死ぬ気で勉強し、
親は田畑を売りながら学費を工面し、
3年以内に大学に入れなければ、一家が路頭に迷うという中で、
「生か死か」という言葉を掲げて、何とか2浪で阪大医学部に合格。
その後医師になった後も、
既得権益を守ろうとする医師会の反対・妨害にあいながらも、
自身の生命保険を担保に、医療不足地域に病院を開院。
当時、救急患者はたらいまわしにされることも多かったが、
救急救命医療を医療の最重要課題と考え、
どんな救急患者をも受け入れる病院にした。
その後、離島に病院を開こうとするも様々な妨害に合い、
日本の医療を変えるには政治を変えなければいけないということで、
政治家にもなった。
徳洲会の理念は『生命(いのち)だけは平等だ』で、
理念の実行方法を読むと、
今の医療界に大きな影響を与えたことが伺えます。
なお、現在の徳田虎雄氏は現在ALSという病気で闘病中のようです。
徳洲会事件のような、
オーナー企業的なワンマンが故の負の側面もあったとは思いますが、
徳田虎雄氏自身は、自分の信念の下、
凄まじい執念で徳洲会を作って運営・拡大し、
結果を残してきたと思います。
ただ、子供達は厳しく育てたとwikiには書いてありますが、
実際の子供たちは裕福な医師の家庭に育ち、
その後は関連会社の社長や理事、
徳田虎雄氏の地盤を引き継いで政治家になってたりして、
徳田虎雄氏の理念を本当に理解して行動していたのか、いるのか、
よく分かりませんね。
時代が違う、環境が違う等はあると思いますが、
貧乏な農家に生まれて「生か死か」で頑張ってきた虎雄氏と、
裕福な医師の家庭に生まれたその子供たちでは
明らかにあらゆる面で違い過ぎて、
本当の意味での理念や使命感の理解は不可能だと思います。
これから先、徳洲会自体も、
理念に共感して一緒に走ってきた仲間ではなく、
お給料のためだけに働くパートタイマー的な従業員が
ますます増えると思うので、
果たして今後どうなるのか・・・。
親戚が徳之島に住んでいるので、
徳洲会にはこれからも頑張って欲しいです\(^_^)/