音楽業界の話 | マコチンのブログ

マコチンのブログ

自由に活動、自由にコラム

金太郎ブログの前に、
たまには音楽業界について触れてみます。


今は景気も良くないので、
80年代~90年代に見られたような
「スター」の誕生がめっきり減りました。
スターに値する人が減ったのではなく
スターに値する人を売ろうとする権力者が減ったのだと思います。
その象徴がAKBです。

別にAKBが嫌いということではなく、例としてわかりやすいので。
むしろ自分も握手会と劇場に行ったことがありますから。笑


ちょっとバンドの話をします。
僕の世代はバンドの全盛期で、
X JAPAN
LUNA SEA
などを筆頭に、とにかくバンドが流行りました。


今は何故バンドが減ってしまったのか。
自分なりの仮説を立ててみたわけですが、
おそらくバンドって面倒なんじゃないかと。
誰が面倒って、周囲の関係者たちが。

レコード会社(事務所)の担当を始め、
色々な人たちが
逸材を発掘してきて一生懸命育て、
ようやく全国規模のスターに成長したとします。

このレベルになった途端に、バンド側が解散や活動休止を発表するという
残念なパターンがよく発生します。
我々の世代は嫌というほどこの現象を見させられました。

辞める理由の第1位がお約束の

「音楽の方向性の違い」

です。

いやいや、何を言ってんだと。
お前らは長年バンドやってきたのに、
そもそも方向性違ったのかよ?と、
ツッコミたくなりましが、まぁこれは形式的な発表で
実際のところは

「売れて金銭と環境を手にしたらやりたいことが変わった奴が出てきた。」

ということでしょう。

でもこれって非常識でも恩知らずでもなく、必然だと思います。

彼らはミュージシャンなので、
楽譜は読める、演奏も上手い、曲は書ける、
下手すりゃボーカル以外も歌える、
そしてそれらの実力があれば当然
「これをやりたい」とか「この音を届けたい」とか
プロフェッショナルの視点で表現したいことが
絶対に個々で芽生えてきてしまうはずです。

そこで
「だけど俺らはこのバンドで売れて育ったから
 ここが正しい居場所なんだ。」
と思える方がむしろ凄いです。
THE ALFEEやB'z、スピッツなんかは本当に凄いと思います。


話を現代の芸能界に戻します。
そんなわけで、ミュージシャンってのはプロなだけに
色々と商売上は面倒なんでしょうね。
それならば、AKBのようにミュージシャンではなく
素人同然の子から選び出したチームで
事務所>タレントという絶対的な師弟関係を築き
表現者の運命を運営側が決めて客にも発表する。

という新しい商売を成立させてしまった方が
まぁぶっちゃけ「すっげー楽」なんでしょうね。
(当然AKBのスタッフには計り知れない苦労はあると思いますが
メンバーの感情1つで突然活動を辞めることはないという意味で。)

「東京ドームの音響じゃ私たちの音はファンに届きません。
 もっと生の音が届けられるライブハウスで
 ツアーがしたいです。」
とか
「新曲は3/4で書き下ろして、サビに3連符を取り入れた
 アコースティックなサウンドにしたい。」
のような発言もしません。
主役であるはずの彼女たちが、ドーム公演の舞台セットを
リハーサルで初めて見せられて「すごーい!」と歓喜する
そんな組織として確立されているように見えますしね。


音楽も舞台セットもゼロから生み出してる
ミュージシャンたちに比べたら、
その発言力は圧倒的に弱いわけです。

90年代の小室哲哉の発言力と比べれば容易にわかります。


本来、ショービジネスというのは企業が実力者を見つけ出し、
そこにスポットを浴びせてプロ中のプロに育てるスタイルですが、
今は「実力があると困る」という現状があるのかな?

と、これが僕の憶測です。


信じるか信じないかは、あなた次第です!笑