5歳の時に出会った絵画教室を開いていた画家の川上茂昭先生が
去年の初頭に亡くなっていたという知らせを受け、
1周忌も過ぎていましたが先生のご自宅へ御礼の挨拶に伺ってきました。
少し痩せてしまった奥さんも相変わらずの良い人で、
色々な思い出話を聞かせていただきました。
自らの名を売る行為を全くしない方だったので、
川上先生を知る人なんてほとんどいないのが現実です。
絵画教室を開く際も「そういうのは嫌いだ」と言って
ビラの1枚も配らなかったそうです。
(商売にならないじゃないか!笑)
利益主義でない、自らの絵と教え子の心のためになることを
最優先に考えていた本物の画家さんです。
僕のように10年近くご無沙汰していたかつての教え子が
先生の知らせを聞いて駆けつけていることは
1周忌過ぎても沢山飾られたお花を見れば容易にわかりました。
学生時代、僕が塾講師のバイトをしていると年賀状で伝えると、
「師というのは、子どもたちが教え子である前に
一人の人間だと認めることが一番大切です。」
というお返事を貰い、この言葉は一生忘れられないものになりました。
そんな人生に強烈な影響を与えてくれた恩師です。
なつかしいアトリエに入ると、
先生の独創的な作品たちと、
当時と変わらない匂いで全てが蘇ってきました。
そして部屋を歩いていると・・・
あれ・・・
これ・・・
自分が描いたやつだ・・・
裏面を見たらちゃんと名前がありました。
執拗に暗いイメージで描いてるのが何とも・・・。笑
先生が亡くなるまでずっと飾ってくれてたなんて、本当に嬉しいです。
それも聖域とも言えるアトリエに。
死んだ人に直接恩返しは出来ませんが、
先生の代わりに奥さんを元気付けることはできると思うので
たまに顔を見に行きたいと思います。
お邪魔でない程度に♪