施設への新入居
71歳の男性
癌の術後で
抗癌剤の治療も継続
癌性疼痛に対しても
緩和ケア科が介入してて
外来通院の度に痛みのコントロール
それ以外にも
消化器内科
整形外科
循環器内科
心臓血管外科
それぞれに通院予約が入っている
施設に入居するにあたり
俺は施設での主治医
でも…俺って何?
何か各科の症状が出現した際には
それぞれ病院へ行っていただくことになっている
相談も基本は病院にして頂く
訪問看護の指示書は
俺が発行するが
この状況下では「末期癌」とは言い難く
医療保険での指示書発行は行使できない
俺の立ち位置は
非常に中途半端だ
何か質問されても
それは病院にと振るしかなく
もし言いたい事言って指示したら
病院側に対して角が立つ
言わなければ
役に立たないと、現場からはレッテルを貼られてしまう
在宅医は
施設で看取り方針が経った場合に
本領を発揮できる
全ての主導権を
握らせてもらった時に
全力を出す事ができる
今回の症例は
最初、断った
理由は上記の通り
俺の存在価値がないため
患者さん本人は
奥さんと共に
家で過ごす自信がないから
施設に入りたいと願ったようだが
もし病院におんぶにだっこで過ごしたいなら
家をベースに
訪問診療や訪問看護
手を借りたいなら訪問介護の利用すればいいだけ
だが
施設側としては
1人でも頭数を増やしたいがために
その辺の説明は絶対してないし
俺が断ったとて
病院に相談するから
日常的な状態管理で入ってもらったらそれでいいとの
上の判断で入居を進めたのだろう
無茶苦茶だ
正直なところ
何かイベントが起き
入院して
そのまま帰ってこないか
抗癌剤治療が苦しくなり
ハッキリ看取り方針となって
こちらにパスしてくれたらいいのに…
施設経営者を恨む
今はただそれだけだ