経口摂取ができない人に
PEGが入っているのはよくある事だが
稀に…
経鼻胃管が入っている方がいる
うちのクリニックでは
基本的に入居を断っているのだが
ゴリ押しで入ってこられた
だが
うちで交換はしないし
万が一、自己抜去された際には
うちでの対応ではなく
交換してもらっている病院へすぐに連絡し
早い段階で再挿入をしてもらう
それが条件だった
ただ
経鼻胃管が抜けると
食事の注入もできないし
内服も注入できない
一時的に点滴で逃げることもできるが
それはあくまで水分補給であって
必要な内服を全て点滴に置き換えることはできない
つまり
抜去トラブルは非常に問題になってしまう事である
そんな折
今日は定期訪問の日だったのだが
施設に移動中の間に
入居者さんが、その経鼻胃管を
自己抜去したとの連絡が入った
家族には連絡がつかないし
病院にお願いするも
すぐに対応できないとの返事だった
施設に着いてすぐに事情を聴くも
どうしましょう…とこちらに泣きついてくる始末
ほら~
こういうことになるから
経鼻胃管の入居は断ってるのにさ…
でも
医者としての
うずうずが始まってしまった
経鼻胃管なんて
鼻からチューブ入れたら済む話
わざわざ病院へ行かなくったって
特殊な器具もいらないわけで
家族に連絡して
病院と連携して
日程決めて
点滴投与して
介護タクシー呼んで
行って、再挿入…
金も時間も、無駄にかかるのは火を見るより明らか
ただここに
大きな壁が立ちはだかる
そう…クソ主任である
俺が入れると言ったら
きっと
誤挿入したらどうするか?
契約には入っていないが?
家族への説明は?
今後同じことがあった際にまた頼られるのでは?
先生の勝手な行動では?
病院へ連絡すべきでは?…
と思ったが
言ってみなけりゃ始まらないと思い
直接電話…
はぁ(*´Д`)
案の定とはまさにこれ
上に羅列した内容
丸々言われちゃったよ…
でもこっちだって引き下がるわけにはいかない
「一旦検討して
院長が許可してくれたらやりたいから聞いてみて」
と告げて返事を待った
しばらくして電話
「院長は許可してくださいました…が!
必ず家族に同意は取ってください!」だった
キーパーソンの奥さんには電話がつながらなかったが
息子さんにはつながったので
事情を説明したところ
十分に理解して頂いた上で、処置をお願いしますとの返答だった
ガイドワイヤーもなく
レントゲンもないが
経験的にコツは知っているため
元通りにするべく
入っていた鼻から再挿入し
空気を送り込んで聴診で胃内に先端がある事を確認し
同じ長さの部位で鼻に固定
抜ける前の状態に戻す事ができた
手技的にできる事でも
クリニックとして
契約として
やっちゃいけないことが存在するが
それでも目の前にトラブルで苦しんでいる患者がいたら
その枠を一時的にぶっ壊してでも
やりたい処置は存在する
今回は上手くいったから良かったようなものの
トラブルが起きたら、と考えると
クソ主任のどや顔が目に浮かんだが…
あんな野郎に負けず
患者さんのために自分の力を発揮できたことが
今日は素直に嬉しかった
その後
キーパーソンの奥さんから折り返しの電話があり
非常に感謝してくださった
もちろん施設も感謝してくれたのだが
まぁ、今回は特例中の特例という事で…