東海村は脱原発の村へ!

8月9日

日本の原子力政策は何処から始まったのでしょうか?それは戦後まもなく、茨城県東海村からです。

僕ら団塊の世代は、小中学校時代の社会見学として、幾度もバスで東海村の原子力施設に連れていかれました。日本のエネルギーの危機を救う、安価で安全で効率的な原子力・・・こういう夢のエネルギーをウランから核分裂という方法を見つけ出して、つくってしまう人類の能力と知恵というものは、何と素晴らしいことでしょうか、脳裏に叩き込まれました。
しかし・・・。それはまさしく幻想でありました・・・。

 人類は神ではありません。間違いを犯す動物です。スリーマイル、チェルノブイリがおこり、JCOが発生、そしてフクシマを起こしてしまいました。
 放射線の怖さは地獄絵を超える人体内部への損傷を生み、ふるさとを奪われた流浪の民を作り、世界で最も高額なエネルギーとなりました・・・


 茨城県東海村で先日、反原発の候補者が村長選(投票日09/05・ 告示日8/31)立候補を表明した。

任期満了に伴う東海村長選(31日告示、9月5日投開票)で、政治団体「いのち輝く東海村の会」は6日、元茨城大教授で新人の乾康代氏(67)を擁立すると発表した。出馬表明は現職の山田修氏(60)に続き2人目。
(毎日新聞8月7日)

ブログから彼女の立候補の表明文書を抜粋します。

「私は,哲学(大阪大学)と,住居学と都市計画学(大阪市立大学大学院)を学び,学位を取得した後,茨城大学教育学部に赴任,家庭科教育で住居学を教えながら,地域の住宅,住環境・都市計画課題の研究に取り組んできました。

茨城での研究課題の一つが,東海村の原子力開発史でした。なぜこれをテーマにしたか。それは,原発に住宅地が近接している現状を目の当たりにしたからでした。住民の安全無視のこのような開発が許されてきた理由を明らかにしなければならないと思いました。その研究成果の一部は『原発都市 歪められた都市開発の未来』にまとめました。


東海村は,首都圏にエネルギーや食料を供給してきた茨城県のなかで,国策によって原発によるエネルギー供給を担ってきたところです。「歪められた都市開発」は,この過程で起こり,住民の安全無視の住宅地が当たり前のように広がりました。

それから60余年。世界はいま,エネルギー転換のさなかにあり,再生可能エネルギーの導入がすすんでいます。村民の大きな居住不安の元となっている老朽・被災の東海第二原発を再稼働させなければならない理由は,もはやどこにもありません。

東海第二原発は早晩,廃炉を迎えます。廃炉の安全確保とともに,原発に代わる産業振興をどう構想するか,東海村に問われている課題です。これを後回しにすることはできません。村の未来を構想するこの作業では,過去60余年の原子力開発のみに立脚するのではなく,村の歴史と文化にも配慮がいき届いた構想でなければなりません。幅広い住民の参加が求められます。」

3月の水戸地裁判決についても言及しています。

「水戸地裁は,実現可能な避難計画に程遠いとして,東海第二原発の再稼働禁止の判決を言い渡しました。私は,茨城県内および首都圏で東海第二原発再稼働反対の運動をしている方々,全国の原発立地地域で反原発の運動をしている方々と連帯しつつ,再稼働をさせないという声を東海村長選で明確に上げようと考えて立候補しました。」

僕はこの乾さんの表明に全面的に賛成します。だから昨日は下記の応援コメントをお送りしました。

「世界は原子力・原発から、脱原子力・脱原発へ方向を変えた。

原子力研究日本初・東海村はこれからは、180度方向を変えて、脱原発脱原子力研究でいくべきだ。

廃炉と廃棄物の処理研究こそが肝心肝要な時代が続く。その期間はきっと何十年も要するであろう。原子力研究と開発のハイレベルな位置にある東海村こそがまさにその、最適任地である。廃炉&廃棄物研究開発のメッカになることで東海村の新しき道を拓こう。

そしてそれが成就した暁には、科学と研究の粋を集めた東海村にて、持続可能な地球再生のための、新しき大きな研究と開発のポイントを見出していくことは十分可能なことだろうと信じます。」



 8月9日の誕生花は、「アルストロメリア」です。
アルストロメリアは、この種を採取したスウェーデン人の植物学者カール・フォン・リンネの親友クラース・アルストレーマーという人名が由来となっています。
南アメリカが原産地のユリ科の植物で、白・ピンク・赤・黄・オレンジ・紫・青など、様々な色の花を咲かせます。
そんなアルストロメリアの花言葉は、「エキゾチック」・「持続」です。
「エキゾチック」な魅力を持つこの花は、花の持ちがよいことから「持続」という花言葉も持っているんです。