坐骨神経痛のせいでいまだに行動範囲が限られ、痛みどめが手放せない日々ですが、この痛みはもうすぐ消える。
また自由な日常が帰ってくる。
そんな希望がクジラの心を励ましてくれています。
そして、これまでの恵まれていた生活に感謝できる毎日です。
そんなクジラが思い出したのは、とても印象深かったカホちゃんのこと。
息子君の高校で出会った筋ジスの娘さんです。
色白で美人のカホちゃんは、頭もよく、やっと動く右手でノートを取りながら、熱心に授業に参加します。
学校大好きなカホちゃん^^
ですから、お母さんのKさんが娘さんと一緒に、小学校から高校まで車いすを押して登校されてきました。
「家にいたら、お母さんに殺される^^」
カホちゃんはそんな冗談を言います。
Kさんも、
「ねえ、いつ死ぬのよ?18までは生きられないってお医者さんは言っていたのに」
Kさん母子のブラックユーモアの効いたやり取りに、周囲はタジタジですが、少しホットします。^^
クジラは、カホちゃんに生きる目的を訊きました。
「明日新薬が発表されて、病気が治るかもしれない。だから、一日でも長く生きたい。」
前向き!
カホちゃんに脱帽です。
クジラは、楽園の希望をお伝えしませんでした。
いえ、できませんでした。
Kさんもカホちゃんも、与えられた条件の中で、毎日を楽しく生きていらっしゃる!
そんなKさんは、PTA会長になりました。
クジラはKさんに頼まれて、PTA副会長として入学式の会長挨拶を代行することになりました。
Kさんは、娘さんの大学の入学式に一緒に出席するために、高校の入学式には出られなかったからです。
Kさんは初めからその積りでクジラを副会長に指名したのです。
エホバの証人のクジラが卒業式の壇の上に座り、国旗のために起立しないのが、職員室で大問題になりました。
でも、Kさんの決意は固く、校長も協力してくださって、クジラは7分間のお話をしました。
教職員、新入生、PTA合わせて500人の前で^^;
みなさん。
今日私がここでお話しするのは、自分の力だけでは学校に通えず、日常の生活さえできない娘さんを支えて、大学の入学式に出席している会長のKさんの代わりです。
みなさん、どうか歩いたり走ったり、遊んだり、勉強できることをあたりまえだと思わないでください。
どうか皆さんが持っておられる能力を存分に発揮してください。
昔、賢王と言われたソロモンは、こう言っています。
「知恵を得よ」
皆さんは、この高校でたくさんのことを学び、人生を思う存分に生きてください。
人生には目的があります。
この学校の教師のみなさんは、そんな皆さんが知識を得、知恵を得るためにきっと助けになってくださいます。
どうか皆さん、高校3年間に知恵を得てください。
お恥ずかしいい限りの内容ですが、こんな話を聴衆は、じっと聴いてくださいました。
聖書の引用というわけにはいきませんでしたが、クジラは集会場で公開講演を聞く聴衆と同じ雰囲気を感じました。
神の言葉が聴衆を覆っている。
そんな感じでした。^^
今から考えると、何とも陳腐な話ではありますが、五体満足な新入生のみなさんが、学校で何をすべきかを少しでも考えるキッカケになったのなら・・・。と思っていました。^^
いま、少し五体不満なクジラは、カホちゃんの言葉をに勇気をもらっています。
過去や未来に対する考え方。
自分の境遇に対する考え方。
みんな自分の知恵一つじゃない?
クジラはカホちゃんにそんな風に言われている気がします。