英語発音技能向上
2011年に和歌山市に移住して英語の指導者向けの英語発音技能検定を開発した菅沼直子さんにお話をお聞きしました。(森下 和紀)
幼少期はアメリカに在住
お父さんが航空会社に勤務していた関係で5歳から4年間アメリカに在住していました。その後、日本に戻ってきて初めて日本の学校に入りましたが、カルチャーショックを受けたと言います。アメリカは個性を大切にして、人と異なる意見を持つことが求められています。日本では集団での活動が求められていて、菅沼さんは大いに戸惑ったと言います。
和歌山への移住が人生のターニングポイントに
菅沼さんの知人に和歌山出身の方がいて、和歌山に戻るという話を聞いて、菅沼さんもひとりで4人の子どもの子育て中でしたが、子どもたち連れて和歌山に移住する決心をしました。菅沼さんは、和歌山に来なかったら起業をしていなかったかもしれませんと言います。和歌山市内の小中学校の介助員として2年間働き、その後語学スクールで英会話の講師をしましたが、読み書きはそれなりにできるけど、聞いたり話したりすることはとっても苦手とい人が多いことにショックを受けました。指導されている先生も受験英語を重視してきた結果、聞く話すことが苦手の先生がいることに、菅沼さんは指導する先生の英語の発音から始めるシステムが必要だと痛感しました。
フェニックスカードゲーム中 ⬆️
英語発音技能検定EP―Pro®の開発へ
発音より受験英語が重視される教育環境を変える必要性を感じた菅沼さんは、2年をかけて英語発音技能検定EP-Pro®を開発しました。正しい発音は、コミュニケーション能力向上のファーストステップという菅沼さんの認識のもとで、音声の指導が大変重要というプログラムです。英語のつづりと発音の規則性を学び、英語を正しく読めるようになるための勉強方法であるフォニックスという学習方法はアメリカなどの英語圏の子どもたちも習っています。このフォニックスに基づいた検定となります。
発音のレッスン中 ⬆️
英語発音技能検定EP―Pro®への期待
この検定は、英語を指導する先生が対象です。読み上げが中心の検定で、音読している動画を撮って送ってもらいます。採点はバイリンガル(日本人)2人と外国人1名の3名で実施。採点結果は細部にわたるアドバイス付です。この検定を経ると、発音指導のコツに気づき、自信をもって子どもたちに発音指導ができるようになります。日本の英語教師は発音ができないと言われますが、英語教育では発音が大事だよと発信してくれる指導者が増えてほしいと菅沼さんは訴えます。


