「貝塚の水間観音の方面にいい温泉があるよ」との連絡あり。季節は少し前になるが、新緑を楽しみながら温泉に浸かってきた。


    貝塚ICから府道40を海に向かってまっすぐいくと大きな看板がみえる。ローソンやマクドナルドがあるから解かりやすい。 



  清児(せちご)とは読めず命名の由来を探した。聖武天皇の命を受け行基さんが水間の里を訪れた折、十六の童児から丁重にもてなしを受けて、清らかな心を持った童子たちと称賛したことがこの地の由来だとか。この時代から「おもてなし」精神が息づいていた。



 温泉の名前は清児の地名と龍谷山水間寺にちなんで名前を付けたと話してくれた。


     泉質は単純温泉で神経痛、運動麻痺、慢性消化器系などに効き、水間観音様を信仰し旅する人々にはホッとするオアシスになっていたのかもしれない。 









 広々とした湯船、露天風呂ありサウナあり、ジェットバスなどは深さにちがう強力なジェットで身の軽い私は流されて溺れそう。







 あれこれ楽しんで水間観音に赴き若葉堪能。楠、椎、楢、楓それぞれが色鮮やかにみどりの光を放ち、所々にはつつじの赤やピンクがポイントとなった素晴らしい景色。 



 大屋根の甍(いらか)は大きく迫り、頑健な塔は黒々とそびえ、若葉の緑とのコントラストを見ていると、お寺と自然の緑と身体が溶け合い一体化していた。


 さすが勅願寺いつまでいても飽きさせなかった。俳句もできた。近くにこんないい場所あるのは羨ましいなあと。



          (岡本 炎弥子)


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