『ずーっとずっとだいすきだよ』
ハンスウィルヘルム作
久山太市訳 評論社
1988年1260円
毎日の過ごし方の大切さを改めて考えさせられる絵本です。しばらく余韻に浸りたくなりますよ♪
<あらすじ>
僕の家にはエルフィーという犬がいます。僕が赤ちゃんだった時、エルフィーも赤ちゃんでした。
最初に大きくなったのはエルフィーです。僕はエルフィーのおなかを枕にして寝るのが大好きだったんだよ。
僕とエルフィーは毎日、一緒に遊んだんだ。でも、エルフィーは時々、花壇を掘り返したり、お皿を割ったりと、悪さをした。
そんな時、僕の家族はすごく怒ったんだ。でも、エルフィーをしかっていながらも、エルフィーの事が大好きだったんだ。
僕は思います。「好きなら好きと言ってやれば良かったのに、誰も言ってやらなかった。言わなくても分かると思っていたんだね」
いつの間にか、僕の背はぐんぐん伸び、エルフィーはどんどん太っていった。エルフィーは年をとって寝ることが多くり、階段も上れなくなった。
ある朝、エルフィーは死んだんだ。悲しくてたまらなかったけど、僕はいくらか気持ちは楽だった。だって毎晩、エルフィーに「ずーっと大好きだよ」って言っていたからね。
(浦田 ひろみ)
わかやま新報女性面