三種の神器携えて


混浴露天風呂

 

 北海道の秋は暦どおりにやってくる。

すでに観光客は去り、広々とした畑と空と大雪の山々がむかえてくれた。ナナカマドの実は赤く色付き、白樺の葉は少し黄葉が始まっている。


 今回は、「丘のまち美瑛(びえい)にある白金温泉に。混浴があったはずと、目指すは大雪山国立公園内の十勝岳山麓にある白金温泉郷に。


   この温泉はナトリゥム、マグネシウム、カルシウム,硫酸塩など含有。効果は20種にもおよび、殊にやせる温泉として女性のファンも多いと聞く。


 やせるというより、混浴というところに興味を覚え行ってみた。露天風呂三種の神器をたずさえて。神器とは何?先ずガーゼのバスタオル。決して質の良いバスタオルにはしないこと。上がる時、重みでストンと落ちてオールヌードになってしまいます。

  (2)ビーチサンダル。これは底にぬめりがある場合のみ使おう。

  (3)傘、これは着替えの時につかいます。傘で隠せば何処でもOKよ。

  これだけあれば混浴も平気。


 まっ、自分が思ってるほど見てないから、安心してはいって、各地の人とお話でもすればそれが、旅の良い思い出になるだろう。


 今回は白金温泉ホテルに。渓谷沿いにある露天風呂で、コバルトブルーの流れが、上流の滝から滔々(とうとう)とほとばしるように落ちるダイナミックな音と、自然美を露天から堪能できる。


   夜にはぽっかり開いた樹間からオリオンなど星が大きく煌いている。露天混浴というのを忘れ、ただ自然を堪能している。少し狭いのが又、親近感をもたらし、次の行き先など情報交換している若者を見るのも楽しい。


 しろひげの滝



 近くにはゴルファーに人気のレイアウトのいいコースもあり、雄大な大雪連山十勝岳の噴煙に向けてボールをとばすのも爽快だろう。



 十勝岳トレッキング、野鳥観察、近くの放牧場でゆったり草を食む牛をみたり、林の中に立つ陶芸家のギャラリーなど見てお気に入りがあればマグカップでもーーと沢山の見所がある。四季問わず訪れたい「丘のまち」びえいと、白金温泉である。


   まだ暑さの残る関西に帰ってすぐに、もう大雪山主峰の旭岳は初冠雪を迎えたと聞いた。

「遠雷や 牧の羊は かたまりて」      炎弥子


       岡本 炎弥子


          わかやま新報女性面