梅雨の晴れ間をぬってアジサイ観賞と温泉をセットにしての吟行ということで私も参加した。


     山の中の緑を堪能していると大きく目立つ看板がみえてきた。折れるとすぐに目的地の大阪府貝塚市にある松葉温泉滝の湯に。わかりやすい標識にホッとして目指すは滝の湯。



 料理も美味しかった





   元、保養所となっていたところを平成21年に譲り受けたそうな。木の香も新しく広々としたロビーの奥には足湯の施設があり、透明なお湯がたっぷりと張られ無料。





 さて温泉は?と入ってみると秋田ヒバつくりの大きな風呂。黒御影石とのコントラストに清潔感を感じる。 


    この温泉は天然ラドン温泉とあり、不老長寿の湯として珍重され、水質は弱アルカリ性。美人の湯。


   確か秋田の玉川、三朝温泉もラドン温泉だったなーと思い出していると、湯船につかっていた奥さんが「ここ滝の湯ラドン温泉は療養泉と認められているから、糖尿病や通風にええんよ」と、曲がった指をひらひらさせながら教えてくれた。



 ラドンとは?の答えに「微弱な放射線を放出する気体だそうで云々」と湯のなかでレクチャーを受けてちょっとふらふらになったが、最後に「長湯すると湯あたりするんやて」なんて言われても。


      露天風呂は透明な湯が太陽の照射を受けてヒバの天井におどっていた。まわりは緑の山と風、そこに瀟洒なホテル。とあれば一度は宿泊したい宿である。アジサイの句を作るのをすっかり忘れて、久々に温泉に気合がはいった。 


   「もう少ししたら蛍も見られんやわー」と、レクチャー奥さんがおしえてくれた。是非、温泉と蛍の頃にと、もう次の計画をしている気のいい仲間たち。


 「百段の 参磴覆ふ 四葩かな   炎弥子」

                                        (岡本 炎弥子)  


               わかやま新報女性面掲載