和歌山市内生まれ、市内在住の岡なづきさんはサクソフォーン(以下サックスと略称で言う)奏者。


   「和歌山市議会と高雄市議会との友好交流に関する覚書」調印記念レセプション」でも和装で日本国歌と台湾国歌の演奏をし、皆に感銘を与えた。彼女の魅力を伝えたい。

  (中村 聖代)



 なづきさんは、現在2人の小学生の母親である。病院の事務職に就きながらサックス活動も続けている。サックスは幼いころからの母親の影響だと本人は言う。


   短大に入ると、サックスがいっぱいで無理といわれ、トロンボーン担当になる。思い通りにならないのもいい経験だったと振り返る。 




  【審査員の一言で】

 卒業後市内で就職。2年ほどは楽器から遠ざかっていた。母から「せっかくサックスがあるのだから、吹奏楽団にでも入ったら?」で、和歌山市吹奏楽団に入団。第二の音楽活動が始まる。


 サックスとピアノのクラシックコンテストに県の代表として出場した際、審査員から「あなたの演奏は独特で魅力的。ソロで活動してみては?」といわれたことが心に響き、「オフィストーン」事務所に所属。イベントや結婚式の演奏、小中学校の外部講師や個人指導、慰問活動などを行う。 



  【なづきさんの思い】

    和歌山ではライブハウスはあるものの、一般人が生の演奏に触れる機会が少ないので、もっと生演奏の場を拡げたい。


 芸大・音大出身でなくても、特別に師事されなくても、自分なりの表現はできるし、目の前の人に心を伝えられることを知ってもらいたい。 


    県内にも増えつつある児童虐待。母親と胎児に演奏を聴いてもらって、その結果として虐待を防ぎたい。

 

   次から次へと、なづきさんの熱い思いがほとばしる。 







 サックスは人間の声に近い音色を奏でるため、聴く人の落ち着かせ、穏やかにする効果があるらしい。筆者も癒された。


「自分の音を必要とする人がいる限り演奏を続けたい」という彼女は、要請があればどこにでも来てくれる気がする。 





 

   岡さんは和歌山青年会議所の2021年第23回アゼリア賞を受賞した。


 「アゼリア賞」の名称は、和歌山市の花-つつじ-を意味したもので、和歌山を芸術性の溢れる魅力ある街にすることを目的として、文化活動を通じ、和歌山の名を全国並びに海外に高める個人、団体にあたえられるもの。 


    岡さんの特別授業が和歌山市内の7小学校で開かれた。写真上はその一コマ。(右はイケハラさん)

  

    #「わかやま新報」から

   和歌山青年会議所が昨年主催した第23回アゼリア賞の受賞者で、サックスプレーヤーの岡なづきさんによる特別授業が6月から7月中旬にかけて和歌山市内の7小学校で開かれた。

    小学4~6年生を対象に同会議所が主催する課外事業として、岡さんによるサックスの生演奏を鑑賞する他、リズムに合わせて英語を発音し、アクセントを学ぶ英語交流も行う。

    岡さんはサックスプレーヤーNazukiとして、県内だけでなく幅広く活動している。ステージ活動の自粛が求められるコロナ禍で、県内アーティストのモチベーションを高めるため自ら声を掛け、「テレワーク合奏」などを実施。

   XJAPANのYOSHIKIさんから高く評価され、現在アメリカやインドなど世界各国のメディアに取り上げられている。

    貴志小学校体育館での授業には、4~6年生の児童約180人が集まった。岡さんとプロデューサーのイケハラタカヒロさんが登場し、人気アニメ「鬼滅の刃」の楽曲をはじめ、3曲を生演奏。体育館には、岡さんが奏でるサックスの音色以外に、演奏を楽しむ児童らの大きな手拍子が響いていた。

     演奏後は、バナナやオレンジなど、英語の発音を音楽のリズムを使って楽しく学んだ。6年生の木村駿吾(としあ)さん(12)は「初めてサックスの演奏を聴いて、いろんな音を出せることに驚いた。とても楽しかった」と。