美人ビジネス大はやり
「仕事美人」「知的美人」「性格美人」・・・
これからの大きなビジネスチャンス
のキーワードは「ABC」。
Aはアメニティー(快適性)、Bはビューティフル(美しさ)、Cはコミュニティー(地域)とコミュニケーション(対話)。
中でも、心身ともに美しくなりたいという欲求は今後、一段と強まっていくはずだ。
仮に「美人ビジネス」と呼ぼう。既成のビジネスでは化粧品メーカーからフィットネスクラブ、美容整形あるいはカルチャー教室まである。
さらにニュービジネスも数多く登場してきている。美人ビジネスを追ってみよう。
個性的こそ
最大の美?
美人の定義とか何だろうか?
顔の良さに、最近は「個性」が加えられている。あるいはグラマー、性格、ウイット、機転といったこともその条件の一つになっている。
あちこちの学校や職場で「美の条件」について、まず聞いてみることにしよう。
女優の変遷を見てみるとーー。
原節子と香川京子
かつては原節子、香川京子、若尾文子、吉永小百合、最近では沢口靖子といった隙のない美人型が持てはやされる一方、キャラクターに特徴のある女優やタレントにも人気が出ている。
関西でいえば、吉本の漫才「ハイヒール」のモモコ リンゴなどは決して美形ではないが、チャーミングだ。
美人の大きな条件は全存在から発する美しさとでもいえよう。
もう一つは、マリリンーモンローの見直しに象徴されるように、肉体美の良さである。
単なるスリムでない、女性らしいふくよかな魅力だ。
多様になった美人像の中で、美人を作る産業や職業の考えも変わってきている。
内面の充実
を心がける
大阪・天王寺にある「天王寺アカデミー専門学校」を訪れた。
ステュワーデス志望者らを教えている学校だ。
生徒の一人は「愛想良く、姿勢良く、いつも気持ちをリフレッシュしておくことが美人の条件」という。
就職センター所長も「最近は各企業とも見た目より内面を重視した採用に変わってきている」と強調する。
井上章一氏(国際日本文化研究センター助教授=現所長)。『美人論〛の著書の井上氏の論旨は一貫している。
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「残酷な言い方ですが、平安時代に美人でなかった人が現代において美人であることはありえない」と。
顔の造作の美醜がすべてであるというわけだ。
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一方で、本間正明氏(大阪大学経済学部教授=当時、近畿大学国際経済研究所所長)のように、「外国人の目に映る日本の女性は多様である。意外な方が美人と誉められることが多いですよ」という。ともあれ昔も今も美人論議はかまびすしい。