廃墟の摩耶観光ホテルが観光資源に





      愛好家にとっては非日常やスリルを味わえるワクワクする場所、「廃墟」。一方で、管理者にとってはトラブルにつながる悩みの種でもある。

 そんな廃墟が、観光資源として有効活用されている。兵庫県神戸市の摩耶山の中腹にある「摩耶観光ホテル」、通称「マヤカン」だ。(以下、マヤカン)

写真提供:NPO法人J-heritage

    戦前の1930年に建てられ、その後観光ホテルとして、最後は学生センターとして営業してきたが廃業となり、1990年に閉鎖された。現在は、許可無くしての立ち入りは禁止となっている。





 神戸のお勧めスポット数多いですが。中でも神戸の市街地から一番近い山岳リゾート、摩耶山の山上と山麓を結ぶケーブルとロープウェーでの空中散歩と多彩なイベントがお勧めです。




 震災後に運休し、2001年に「まやビューライン夢散歩」として6年ぶりに運行を再開しましたが、利用客の減少を理由に2011年末をめどに、廃止が打ち出されていました。



 ところが地元市民グループが中心になって「摩耶山再生の会」を結成、さまざまな活性化策を実践、存続に成功しました。さらに「まやビューライン」を未来へつなぎたいという願いからサポーターの会を発足させています。

 



 面白いのは毎月第3土曜日に開かれる「リュックサックマーケット」。 参加条件は、出品したい物(なんでもOK)をリュックサックに詰めてくることだけ。ピクニック気分で気軽に出店でき、物々交換も可能です。



古本を売るだけではなくコタツに入って店主と語らう「流しのこたつ」

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 第1日曜に開かれる読書会「ブックカフェ」は、自分で読みたい、あるいは読んでほしい本3冊以上と敷物、食器マイカップ持参です。青空のもと自然の中で遊ぶのも楽しそう。



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アコースティックピクニックと題して、各自が楽器を持ち寄り音を奏でるイベント。吹いても叩いても弾いてもOK !!


 「星の駅」にあるゲストハウスでは大パノラマが広がり、 そのスケールは、さすが日本3大夜景の一つ、1000万ドルに値するものと言えます。


  毎年、10月初旬には「KОBE観光ウィーク」が開催されます。六甲、摩耶・北野界隈はもとより、みなと市街地や灘・東灘地域、有馬や須磨垂水など広域にわたり、無料開放施設、各種料金割引、特別イベントやプレゼントまで用意されています。


六甲山大学  ⬇️

   広大な六甲山、摩耶山、山麓全体がキャンパスの六甲山大学。歴史や文化を学べる文学部やものづくり体験・芸術鑑賞が楽しめる芸術学部、山の幸を使った料理作りが体験できる食文化学部など、興味を惹かれる授業が満載です。スケジュールをチェックして、気になる授業を受講してみましょう。


   (岩田 誠)


         わかやま新報女性面掲載