再録、動画追加します。






  赤い屋根の家で共同生活





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山奥ニートたち


 身近にニートと思しき人はいませんか?ニートは一般的に仕事も通学も休職もしてい」ない人のこと(Not in Employment, ucation or Training)を指します。消極的ニート、積極的ニートの区別ほか、いわゆる「家事手伝い」「ひきこもり」「フリーター」等を含めるのか否か、その定義や数え方は調査機関によって様々あるようです。 あるとき「山奥ニートやってます。」





石井あらた著(光文社)=イラスト=の存在を知りました。和歌山県田辺市の最寄り駅からバスを乗り継いで約1時間半の場所にある限界集落(元からの住民は、現在5世帯8人、平均年齢80歳以上)に、20~40代ニート十数人で共同生活を送っています。






彼(女)らがどんな生活をしているのか詳しいことは著書やブログに書かれていますが、「弱者を救済するという目的のほか、どんな形であっても若者たちが過疎の村に来てくれれば、頼りになるという思いもあったのでは」、と石井氏。さらに「行きづらい、街から遠い、ということによって守られている―不便益―不便でよかったと思っています」とも言っています。 





 理想郷を目指した武者小路実篤氏の「新しき村」の運動が今もなお、埼玉県毛呂山町の方で続いているようです。似ているのでは?と思いきや、石井氏は(一番大きな違いは)思想が一切ない。政治的信念や宗教を基礎としたものでも全くありません。僕らはいわば「思想なきヒッピー」単純に「得である」「効用がある」という功利主義でつながっている、ただそれだけなんですーーと話す。ニート集団は他の場所にも色々あるようです。







全国で何十万人もの若者が職に就いていない現状は、単純に「若者のせい」「甘えている」で片づけられない構造があるように思います。


 大阪府が2012年から働く意思をもって行動しているにもかかわらず、仕事に就けていないニートの若者を「レイブル」(Late Bloomer)遅咲きの人、大器晩成の人と呼んで応援しようと呼びかけています。



 呼称が変わるだけで意味があるのか?という人も多いですが、少なくともネガティブなイメージを払拭することでニート本人にも自己肯定感やモチベーションアップにつながるのではないでしょうか?



   (わかやま新報女性面掲載)