和歌山に暮らす外国人妻
山本トレイシーさん(イギリス出身)
トレイシーさんは、平成11年英会話教師として来日、和歌山市に赴任した。日本の空手に興味を持ち、英会話を教えるかたわら道場に通い黒帯の初段を取得。そこで知り合った空手の先輩の大工さんと平成17年に結婚し、ずっと和歌山で暮らしている。
今では市内2か所で英会話教室を経営し、小中高等学校などで英会話講師もしている。平成24年には女児も生まれ、母としても多忙な毎日を過ごしている。ストレス発散と美容のために夜ルームランナーで走るのが日課だとか(10㎞、ハーフ、フルマラソンにも出場している)。
共働きが主流の英国では家事や育児を夫婦で分担する。来日した頃、「結婚や出産で仕事を辞める」女性がいることに驚いたり、職場で男性が優遇されていると感じたり、定時で帰ろうとして驚かれたりしたこともある。
子どもが生まれた時ご主人が育休を取り、赤ちゃんの世話に貢献。夕食作りはご主人、後片付けはトレイシーさん。その他もろもろの家事も仲良く分担しているが、ほとんどご主人任せらしい。しかし保育園に通う娘のお弁当に時たまトレイシーさんの力作が。遠足などの行事には腕によりをかけてキャラ弁を作る。
言語教育に関わっているトレイシーさんだけに日本人が話す言葉について、次のようなことを指摘する。
「日本語では主語を言わないで話すことが多く、聞き手が混乱する。話し手本人のことかと聞いていたら、自分の子どもや他の人のことだったりする。また、返答が、yesかnoがはっきりせず、判断に困ることもしばしば」。
和歌山からたくさんの国際人が育成されることを期待する。
(林 多恵子)