宮本エレナさん
(スロバキア出身)
筆者が小学生の頃、社会科の学習で「チェコスロバキア、首都プラハ」と習ったが、今は「チェコ」と「スロバキア」という2つの国に分かれている。
■国旗の意味 汎スラブ色(はんスラブ/スラブ民族の連帯と統一を目指す思想運動)の赤、青、白の3色を使った国旗。 紋章にはキリスト教の複十字と国を代表する3つの山が画かれている。⬇️ |
首都プラチスラバ
首都の中心部
エレナさんはスロバキアの出身で2007年に来日。関空に着いたのは7月。
空港内は寒いくらいエアコンが効いていたが、外に出たとたん吹き付けて来た熱風の熱さ、そして白い車の異常なほど多いことに驚いたと言う。
スロバキアでは日本と反対で、屋内は暖かく屋外は寒い。またヨーロッパではもっと色とりどりの車が行き交っているそう。そう言えば、今は日本もカラフルな車が多いけど、一昔前は白が主流だったな。
スロバキアで、ひらがなの読み書きは勉強してきたが日本に来たばかりの頃は日常会話もできず、友達も近所づきあいも無く寂しい思いをしたと言う。
そんな中でエレナさんの頑張りが始まる。料理好きなエレナさんは図書館で写真入りの日本語版料理本を捜し、写真と文字を見比べながら日本語学習を独学で進めた。
多くの料理本はsoy sauce のことを「しょうゆ」とひらがなで表記しているが、漢字で書かれた「醬油」が「しょうゆ」と分かった時の喜び。
エレナさんはstepby step で料理と日本語を覚えていった。
また、和歌山市が主催する日本語教室や国際交流センターのおはようクラスでも日本語の勉強を続けている。
そんな努力の甲斐があり、日常会話レベルが向上。
今では日本での生活は13年を過ぎ、一男二女の母として、毎日忙しい日々を送っている。
エレナさんの趣味は、料理とお菓子作り・編み物と手芸。日本で生まれた子どもたちにも、スロバキア料理をおいしく食べてもらえるようにいろいろ工夫している。
「色合いも考え、健康的でおいしいものを」とこころがけている。
お母さんが作ってくれる料理で子どもたちが一番好きなのは「ヌキ(スロバキア産小麦粉)のスープ」と「ぎょうざ」だそうだ。
編み物も得意でいろんな作品を見せてもらった。
2019年11月YMCAのイベントで「スロバキアの料理と文化」を紹介。民族衣装を着て、料理の作り方やスロバキアの文化を日本語で話してくれた。
スロバキアの街並み
「丁寧に料理を教えてくれた、おいしかった、スロバキアの説明もよかった、民族衣装がきれいだった」と高評価を得た。