映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』 | 牧内直哉の「フリートークは人生の切り売り」Part2

映画『ゴジラ×コング 新たなる帝国』

『ゴジラ×コング 新たなる帝国』

(上映中~:J-MAXシアターとやま、TOHOシネマズファボーレ富山、TOHOシネマズ高岡、イオンシネマとなみ)

公式サイト:https://godzilla-movie.jp/

 

ハリウッド版『ゴジラ』シリーズの

GODZILLA ゴジラ(2014)、

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ(2019)と、

キングコング:髑髏島の巨神(2017)をクロスオーバーして描いた

「モンスターバース」シリーズ第4作ゴジラvsコング(2021)の続編です。

それ以前は不要ですが、前作は観ておかないと話が分かりません。

 

地上世界に君臨するゴジラを人類はもう倒せないと悟っていますが、

ただ、ゴジラはなぜか他の怪獣を駆逐してくれるという認識ではいます。

一方、コングは前作で発見された地底世界で暮らしていますが、

どうも安住の地になったのかというとそうでもなさそうです。

その他、人間のキャラクターとしては、

コングと手話で会話ができる、髑髏島の民族の生き残りの少女ジアは、

コングの研究をしていた学者、アイリーンの養女になっていました。

 

(以下、“適度”にネタバレしています。ご了承ください)

 

まぁ、物語はもう、ある意味どうでも良くなってまして、

長く作るというか、本数重ねるとこうなるよねって感じの、

そもそも「新たなる帝国」ってサブタイトルが安っぽい、

東宝チャンピオンまつり風ハリウッドB級大作なのかな的映画でした。

本作はタイトルに「vs」がないのです。そういうことです。

新たな敵が現れて・・・、当然のようにそう(どう?)なっていきます。

これは予告編を観た時点で想像がつき、実際、その通りでした。

 

でも、『ゴジラ』オタク(?)の心をくすぐる面白さはありました。

ジアがゴングと意思疎通ができるだけでなく、モスラも呼べる小美人や、

ゴジラを説得できる小高恵美さんのような役目も担っておりました。

ちょっとアンギラスのような怪獣シーモは冷凍光線を吐くという、

中身は昭和『ガメラ』のバルゴンを思わせるものでした。

ハリウッド版の可愛くないモスラは、なぜか成虫なのに糸を吐き、

しかし、やはりゴジラとコングの仲介役になるのですね。

ミニコング(?)が登場します。しかし、息子ではありません。

 

『ゴジラ』や怪獣映画以外の作品の美味しいところも組み込まれていて、

というか、私が勝手にそう感じているだけかもしれませんが、

SOS信号で地底世界の洞窟みたいなところに姫がいるのはテレサっぽいし、

ミニラドンみたいなのが大挙してくるとコスモタイガーっぽいし、

地底の民族はエーティーフィールドみたいなシールドを使ってて、

コングの右手のギブスが黄色いからバンブルビーが頭に浮かんで、

そもそもサル軍団が出てきたら、もう何の話か分からなくなりますが、

でも、映画自体はそれなりに、実は前作よりも楽しんで観られました。