映画『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』 | 牧内直哉の「フリートークは人生の切り売り」Part2

映画『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』

『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』

(上映中~:TOHOシネマズファボーレ富山、J-MAXシアターとやま、TOHOシネマズ高岡)

公式サイト:https://www.jurassicworld.jp/

 

ジュラシック・ワールドからの3作目で、

『ジュラシック・パーク』シリーズ最終章ということになっています。

前のシリーズの主要キャストが懐かしく登場して、

それは確かに最終章らしい設定と演出だとは思うのですが、

本当に終わってるんだかどうだか・・・というような終了感でした。

 

前作ジュラシック・ワールド 炎の王国で、

恐竜たちが世界に解き放たれてから4年が経過しています。

人類はいまだ恐竜との安全な共存の道を見いだせずにいました。

って、いやいや、さすがにそれは無理というものです。

そんな中、やはり人類の中には、欲深く、恐竜を舐めてる奴らがいて・・・。

 

いやもう、これまでに何度も書いてますが、

このシリーズ、前のシリーズから脚本にはあまり期待してません。

が、今回の悪役(なのかな?)は実際にはどうしたかったのか、

私にはちょっと分からないまま終わってしまい消化不良でした。

そもそも、途中までもそんなに成功してないんじゃないかと・・・。

 

いやいや、恐竜のシーンで緊張感と迫力が味わえればそれで満足満足。

なのですが、その恐竜の存在感もちょっと薄い感じがする内容でした。

どちらかというと、巨大イナゴの方がインパクトがありました。

もっと恐竜にじゃんじゃんじゃんじゃん出てきて欲しかったなぁ。

オーウェンとブルーも距離を置いた感じになってまして、

その子供同士の繋がりが描かれていますが、それも薄いものでした。

そんなこんなで、全体的に薄味なのに147分もあるんです。

 

最終的に恐竜と人類の共存は・・・みたいなところに行きつきます。

お花畑的大団円は良しとして、でも、そこに持っていきたいのだったら、

「共存」というテーマに徹底して焦点を絞って描けばいいのに・・・と思いました。

人類の日常の生活はどうなっているのか、恐竜はどう影響しているのか、

そこから命を守るためにはどうするか・・・、いくらでもあったはず。

 

本作は「新たなる支配者」というサブタイトルが活きてない印象を受けました。

序盤と終盤では「共存」に触れてるんですけど、

途中はスケールだけ大きい風で、狭い世界の薄い物語になってるんです。

世界どころか、アメリカ政府もあまり関わってこないんですよね。

 

とまぁ不満タラタラ書いてますが、全く面白くなかったわけでもない。

だから、また続いたら必ず観ちゃう。ある意味、始末の悪い映画なのです。