映画『ウェディング・ハイ』 | 牧内直哉の「フリートークは人生の切り売り」Part2

映画『ウェディング・ハイ』

『ウェディング・ハイ』

(上映中~:J-MAXシアターとやま、TOHOシネマズファボーレ富山、TOHOシネマズ高岡)

公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/wedding-high-movie/

 

お茶目だけど根は真面目な石川彰人と天真爛漫な新田遥のカップルは、

ウェディングプランナーの中越真帆に支えられながら結婚式の準備を進めます。

ようやく迎えた式の当日、新郎新婦の紹介VTRや主賓挨拶、乾杯の発声など、

定番の演目に並々ならぬ情熱を注ぐ参列者たちでしたが、

熱すぎる思いが暴走し、式は思わぬ方向へと展開していくというコメディです。

 

架空OL日記』『地獄の花園など、脚本家としても才能を発揮する、

お笑い芸人バカリズムさんのオリジナル脚本によるコメディというか、

本作は「結婚式」をお題にコントを積み重ねたような映画でした。

結婚式あるある、いや、“あるある”と“ないない”の境界線でいえば、

少しだけ“ないない”に入ったような、そんな感じのエピソードで綴られてます。

勝手にふるえてろ』『私をくいとめての大九明子監督がまとめ上げてます。

 

(以下、“適度”にネタバレして・・・るのかな?ご了承ください)

一応、主人公は中越なんでしょうが、観ようによっては“みんな”主人公。

新郎・彰人の上司・財津は、キャバクラ嬢との火遊びが原因で、

家にも会社にも自分の居場所がなくなってしまいましたが、

そんな自分に部下が主賓挨拶を頼んでくれたことに一念発起し、

そのスピーチに全てを賭けようと準備を重ねます。

そのうちの一つに「落語を教材にする」というのがありまして、

そうなんです、落語はスピーチの教材になるんです!ホンマか!?

 

まぁでも、20分も喋っちゃだめですよ。司会者泣かせやなぁ。

そう、来賓のキャラやハプニングが司会者泣かせだらけでして、

私、そんなに結婚式の司会は達者じゃないと自覚していますし、

最近はやる機会も少ないんですが、それでもちょっと身につまされました。

でも、本作は新郎新婦や来賓、プランナーなどのスタッフと違い、

司会者さんにはあんまりスポットが当たってなかったなぁ・・・。

 

一方で、新婦の元彼や“ご祝儀泥棒”の顛末が描かれていて、

これが最終盤のエピソードになっています。

最初はいささか冗長な、不要な感じもしたのですが、

いやいや、これがないとあっさりしすぎのような気もしたし、

まぁ、これが本日最後のコントか?って感じで楽しみました。

泥棒役がね、僕の中ではちょっと意外なキャスティングでした。

でも、最近この方が主演していたドラマ婚活探偵も面白かったし、

今後はコメディエンヌな役も多くなるのかも。