自民党デジタル本部の各PTも動き出しました。引き続きサイバーセキュリティの強化に向けてヒアリングを進めています。

スーパーコンピュータの計算能力をはるかに超越する能力を持つ「量子コンピューター」が開発された場合、現在社会で利用されている公開鍵暗号の大部分の安全性が低下する、と言われています。今使っている公開鍵暗号を解読可能な量子コンピューターの開発までには少なくとも15年以上かかると多くの研究者が予測しているので、現在の公開鍵暗号の安全性が即座に損なわれることはありませんが、耐量子計算機暗号(PQC)の検討が始められています。

サイバー犯罪者は「暗号化キーを解読して機密データを複合化する」「不正認証により重要インフラにアクセスする」「デジタル署名を偽造し法的履歴を操作する」ことが可能になると予想されます。

そのような環境の下、米国NISTが耐量子の暗号アルゴリズムの標準仕様の策定を進め、来年に完了する計画も示しており、耐量子暗号アルゴリズムの国際標準も確定する見込みです。米国は政府・業界団体・民間企業が一体となって、検討を進め、ホワイトハウスも量子時代の脅威と耐量子暗号対応の必要性を既に昨年11月に発信しています。日本においても同様の観点からの議論や対応を急ぎ進めていきます。