現代の名工、藤元晶扇さんを訪問。自民党マイスターPTでの議論を受けて作られた「グッドスキルマーク」保持者も、もちろん一級技能士もたくさん晶扇(アキオ)コーポレーションさんでは働いています。技能を持っている「人」を認証する仕組みを作るまでの苦労も思い出し、活用いただいていることを嬉しく思いました。

一級技能士の試験が、ロココ調の糸と針で行う、現代の技術を利用しない手法のテストであることや、椅子張り職人さんが「家具製作(椅子張り作業)」という技能士の認定になっていることなど、直接うかがうことでの発見もありました。

アキオコーポレーションさんでは、朝礼、昼礼、夕礼を通じて工程管理を行う(忙しい時は3時礼も)マネージメント方式によりお互いに協力しあって、お仕事を仕上げていっているそうです。皮を裁断するだけ、ミシンで縫うだけ、といった分業システムが多い椅子屋さんの中で、全ての工程に一人ひとりが携われるのも特徴。それでも一人前と呼ばれるには7年くらいはかかる世界です。

横浜匠フェスティバルで好評だった椅子(とある大使館からのお下がり)や、都庁で展示された雷門(遠くから写真に撮ってまっすぐに見える字体、金色の色味に匠の技が光っている)も見せていただきました。

目に見える部分だけでなく、フレーム部分の補強を木ネジで施すなど見えない所にこそプロの技術が光る、というお話も印象的でした。

椅子張り発祥の地、神奈川から、技の伝承とオーダーメイドのものづくりの魅力を発信していきたいと思います。