千葉大学へ。NPO法人チームテクノロジー主催のシンポジウム「千葉DX推進プログラム」で基調講演をさせていただきました。つづいてコミュニティカフェに移動してエグゼクティブ・ワークショップに参加。

中小企業の皆さんの悩みといえば、不正アクセスによる被害、ウェブサイト更新の遅れによる採用面の競争力低下、デジタル技術を用いる公共工事の受注機会の喪失など。

デジタル技術の活用を考えると、ITベンダーへの過度な依存から脱却し、ユーザー企業が自らデジタル人材を確保する時代になったとも言えます。一方で、とはいえ、専門家がいないと感じている中小企業が多いのも事実。「旗振り役」を社内に置き、DXを進めベンダーに丸投げせず会話を続けることや、経営者が社員に対してシステム担当者の役割や存在を明確にすることも重要、という議論もありました。

ワークショップでは、デジタルツールを使いこなすきっかけとして「安否確認ツールにアクセスしてクイズに参加、〇〇円争奪大会」のような工夫をされている企業のお話や、ICTの資格を昇給に繋げる事例もうかがうことができました。人手不足はどの業界でも深刻です。ベテランさんや職人さんのこれまでの方法だけで進めるのには限界があります。「アナログで丁寧な仕事をする」という点では世界一を誇ってきた日本も、いよいよ本気でDXを取り組まねば、という危機感は共有できたように思います。

地域ならではの特長を活かしながら、他分野の交流も進めつつ、アイディアを出し合える場作りを大事にしていきたいと感じた一日でした。