お正月といえば凧揚げや羽子板など外での行事もありました。昨今「外あそび」が減っているのではないか、という実感は多くの方が持っていると思います。国会議員の間でも勉強会が設立されており「子どもの健全な成長のための外遊びを推進する会」からも有識者のヒアリングをしてきました。子供達からも「芝生が整備されている公園が欲しい」「アスレチックなど面白い遊具が欲しい」「ボール遊びができるようにフェンスを立てて欲しい」など要望が上がっています。

子供の1日の外あそび時間は35年間で約半減していると言われています。私が子供だった1981年は2時間11分でしたが、2016年で1時間12分に。一方でインターネットの利用時間は1時間を超えているという調査も出ています。ゲームやオンラインメディアの利用時間が増加し、生活リズムが夜型になったり、公園や校庭の開放が減ったり、あそびルールが厳格化したり、とさまざまな背景が指摘されています。

勉強会では「外遊びには空間・仲間・時間の3つの間、サンマを確保すべき」という提言書をまとめています。公園の管理が行き届かず、ゴミが散乱していたり、遊具のメンテナンスが行き届いていなかったりと、公園の安全衛生管理への対応や防犯対策の必要性も保護者の声として上がっています。

諸外国でも国内各自治体でも対策やルール制定に取り組む所は出てきており、たとえば「公園内に防犯ブザーを設置する」「交番や消防署など安全管理者の勤務地の近く、または大人の目が届く場所に公園を作る」「周囲から園内を見えやすくし、手入れをすることで人の目が行き届いた公園にする」「ボランティアに美化活動に参加していただく」など具体的なアクションに繋がっています。さらに、ユニバーサルデザインの遊具や施設を配備したインクルーシブな遊び場も必要です。

屋外での運動は運動能力発達の基礎を作り身体能力が向上するだけでなく、自律神経機能を強化し、自主的・自発的行動に繋がること、近視の発症予防、進行の抑制に効果があり、骨格や歯の発育に有効であること、太陽光を浴びることで生成されるビタミンDはメンタルヘルスを改善すること、他の子供とも遊ぶことでコミュニケーション能力が育成されること等、多くの効果があることが有識者から発表されています。

コミュニティの理解も必要ですが、子供の「外あそび」をいかに促進できるのか、地元でも考えてみたいと思っています。