国際軍縮促進議員連盟では軍縮会議日本政府常駐代表の小笠原一郎特命全権大使よりお話を伺いました。国際的な枠組みとして「大量破壊兵器」「宇宙」「通常兵器」があります。大量破壊兵器には核兵器と生物兵器が含まれています。宇宙分野では「宇宙における責任ある行動に関するオープンエンド作業部会」が始まっています。通常兵器には「自律型致死兵器システムに関する政府専門家会合」があり、自律型致死兵器(LAWS、キラーロボット)として使われ得るドローンなど、ルールメーキングを議論しなければならない分野とされています。

12月7日には国連における「核兵器のない世界に向けた共通のロードマップ構築のための取組」決議案が総会本会議で採択(賛成147、反対6、棄権27)されました。共同提案国は52か国ですが、ここにアメリカが加わったことは大きな成果です。中身は、岸田総理が提唱した「ヒロシマ・アクション・プラン」を基本としたもので、北朝鮮、中国、ロシアに対するメッセージを込めた点も決議のポイントです。北朝鮮へは「既存の大量破壊兵器及び弾道ミサイル計画の完全な、検証可能な、かつ、不可逆的な放棄の実現へのコミットメント」など真正面から非難した内容に、中国には「核兵器に必要な物資の生産モラトリアムの宣言を維持すること」を要請、ロシアには「第10回NPT運用検討会議の最終成果文書のコンセンサス採択を妨げた1カ国の決定」に対して遺憾の意を表明しました。

また12月10日、11日には「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議も広島で開催しています。オバマ元アメリカ大統領からビデオメッセージが届き、岸田総理からは「核兵器のない世界に向けては、現実的かつ実践的な取組を進め、機運を高めて行くことが重要である」という発言もありました。G7広島サミットに繋げていきたいと考えています。