全国温泉振興議員連盟総会を開催しました。温泉所在都市協議会からは齊藤熱海市長に来て頂き、先月取りまとめられた秋季決議についてご説明いただきました。観光需要の回復に向けた取り組み、観光産業をはじめとした事業者への支援、新しい生活様式への対応と推進など、熱海市の現状も踏まえてお話を受けました。宿泊客数は今年9月の時点で令和元年比77.7%まで戻ってきていますが、令和2年1月から令和3年12月の経済損失は1009億3000万円と試算されています。熱海市の特徴的な取り組みとして「泊食分離」のうち「食」の部分を「見番」で行い芸妓組合を支えていることもうかがいました。

また一般社団法人日本温泉協会からは「日本の温泉文化をユネスコ無形文化遺産登録へ」要望をいただきました。

宿泊事業者など生活衛生関係営業者への支援として補正予算では「経営改善に向けた支援3.8億円」「専門家による相談支援2.0億円」「デジタル化推進1.7億円」が決定しています。また資金繰り支援として「民間ゼロゼロ融資等の返済負担軽減のための保証制度」を中小企業庁より説明頂きました。さらに全国旅行支援については12月28日チェックアウト分まで実施、年明け以降の観光需要も20%の割引率で実施する予定です。

そして「ユネスコ無形文化遺産」の登録基準については「無形文化遺産」であること「認知向上に貢献」するものであること「保護措置」が図られていること「幅広い参加、同意」が得られていること、提案国の無形文化遺産の「目録」に含まれること、全ての基準を満たす必要があります。過度な商業利用も制限されています。

「伝統的酒造り」は無形文化遺産保護条約関係省庁連絡会議においてユネスコ無形文化遺産へ提案することが既に決定されています。温泉文化の登録にも参照できる部分が多く、具体的にはその内容を「日本の伝統的なこうじ菌を使った酒造り技術」として「文化の保護」を目的とする団体を作り、日本酒以外の関係者も含めて支援を集めてきたことをうかがいました。「神楽」や「書道」も現在ユネスコ無形文化遺産登録を目指しています。何が守るべき技なのか等今後議論、準備しなければならない点も整理することができました。